答えなどないと思いつつ、答えを探して進み続ける
みなさんこんにちは。
イメージングディレクター/フォトグラファーの芳田賢明(よしだ たかあき)です。
ラジオのレギュラー番組だと思っていろいろ書いてみる、連載「memorygram」第48回です。
1分1秒、全ての時間で写真と向き合っているという毎日です。
写真を撮ること、見ること、つくること、表現すること、再現すること、伝えること。
年内のスケジュールも埋まって、このまま年末まで突っ走ることになりそうです。
とにかく目まぐるしく動いていますが、充実感があるのはきっとインプットとアウトプットのバランスが取れているからだと思います。
このところモノクロ表現との縁が多々あって、デジタルと銀塩と印刷とを行ったり来たりしています。
実際に自分の作品として取り組んでみると、モノクロでの実践がカラーにフィードバックできたりもして。
フィルム〜暗室での制作と、デジタル〜インクジェットでの制作を同時に進める中で、最近なんとなく感じているのは、「今できうるモノクロプリントの最適解は、デジタルネガでバライタを焼くことかも?」と。
そこまでの時間が取れるかわからないけれど、春になるまでにまた暗室でトライしてみたいな、なんて。
撮影もプリントもかなりやっているんですが、発表するところまで追いつかず、Instagramは1年以上そのままになってしまっていました。
10月2日からまた投稿していますので、ぜひご覧ください。毎日投稿しています。当面のストックは用意しました。
https://www.instagram.com/takaaki_yoshida_/
まずはいつもの、みやのねりさんの新作を載せています。新作と言ってもこれも撮影からかなり経過してしまっていますが……。
15日にアップしたこれとか結構好きです。
人を撮らせていただく中でいつも思うのが、「自分の撮る写真で追い求めているものって、儚さなんだよな」ということ。
「いい写真」の基準は人それぞれですが、私としては「儚さ」の有無かもしれません。
人も、街も、ステージも、舞台裏も、そこには儚さがあるから撮りたくなる。
写真は「現在」を撮ることしかできず、撮ったものとして残るのは「過去」である。
それは、移りゆく「無常」を、写真の中でなら留めておくことができるということ。
どうしてこれほどまでに写真が私の心を離さないのか、その理由はそんなところにある気がします。
自分の中の「写真」とは結局memorygramであって、記録とは少し違うところにある。
既視感の視覚化。白昼夢の具現化。
言葉なら何とでも言えるんだけどなぁ、それを写真にするにはどうしたらいいのか。
記録に立脚したアプローチだったらこんな苦労はしないのに〜。解決することのない悩みかもしれません。
【プロフィール】
芳田 賢明(よしだ たかあき)
イメージングディレクター/フォトグラファー。
「クオリティの高い撮影・RAW現像で、良い写真を楽につくる」をテーマに写真制作ディレクションを行っている。撮影ではポートレートや舞台裏のオフショット撮影を得意とする。
Webサイト…https://atmai.net/
Instagram…https://www.instagram.com/takaaki_yoshida_/
芳田賢明 著、プロカメラマンに向けた[仕事に即役立つ本]
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