結局買うことになるQ2
みなさんこんにちは。
イメージングディレクター/フォトグラファーの芳田賢明(よしだ たかあき)です。
ラジオのレギュラー番組だと思っていろいろ書いてみる、連載「memorygram」第50回です。
ライカQ2。買おうかどうしようか長らく迷い続けてきたカメラ。
この連載でも何度か書いてきましたが、ついに買いました。
このところ、M型と同じくらい頻繁に使っていますが、意外と使い所があるカメラですね。
今のところ、私としては以下のような場合に使っています。
■気軽でいいんだけどクオリティが欲しいとき
……M型を持ち出すほどではないけれど、GRはちょっと違うなというとき。
■M型だと重さが気になるとき
……M型も軽い方なんですが、荷物が多いときとか。Q2は軽くて良いです。
■AFなりEVFでいいんだけどなというとき
……今のところポートレートやスナップはM型一択と思っていますが、記録性の高いものや構図重視のものに相性が良いです。
■28mmでいいレンズが欲しいとき
……持っている28mmのM型レンズはエルマリートとズミクロンなので。ズミルックスが欲しいときはQ2。
■35mmや50mmの画角が必要だけどボケはいらないとき
……クロップ機能全然アリです。RAWならトリミングの外側も残っているので安心。ただしボケは期待できません。
■雨撮影が想定されるとき
……過信はできないですが、M型よりは安心できます。
■旅にはこれで決まり
……総合すると、Q2って出張や旅に最適なんじゃないかと。撮影主体の旅は別ですけどね。
撮影が目的でない旅だと、なかなか重いカメラは持っていかないし、M型を持っていても「わざわざ取り出してまで…」となりがち。せいぜいスマホで撮るくらいになってしまいます。
そこにQ2っていろいろちょうど良いんですね。
出してくる画もちゃんとライカです。
ふと「いい光が入ってきたな」と思ったとき。Q2ならさっと取り出して撮る気になれる。M型だったらこの写真は撮っていなかった。
あとすごくありがたいのは、電子シャッターによる高速シャッター。これは使ってみて実感。
昼間の屋外で、ズミルックスやズミクロンを開放〜1段絞りで撮ろうとすると、NDフィルターが必要になってしまうのですが、Q2なら電子シャッターで対応できる。これはかなり便利です。
ポートレートでは使うつもりがないのでシャッター音が出ないのも問題なし。
唯一、移動しながら撮るとか動きものを撮るときは、ローリングシャッター現象が凄まじく出るので注意。笑
このカットはF2.5の1/16000秒。電子シャッターによる高速帯を使う場面は多い。
開放F1.7とはいえ28mmなので、そこまでボケるわけではないですが、被写体に寄れば良い感じにボケてくるし、前ボケを上手く使えると良い感じです。
M型とは違って最短撮影距離を気にする必要がないので、広角で寄って攻めていく作画も難なくできます。
これまでのM型とはちょっと画づくりが違うものの、Q2はQ2で良い感じの描写をしているので、無理にM型っぽくするよりは、Q2に合わせた画づくりをする方が良さそうです。
まだしばらく出張が続くので、いろいろ撮っていきたいと思います。
おかげさまでこちらの連載が50回を迎えました。
ゆるゆるやってはおりますが、月1回のペースで50回なので、なかなかの期間ですね。
読んでくださっている皆様、ありがとうございます。
【プロフィール】
芳田 賢明(よしだ たかあき)
イメージングディレクター/フォトグラファー。
「クオリティの高い撮影・RAW現像で、良い写真を楽につくる」をテーマに写真制作ディレクションを行っている。撮影ではポートレートや舞台裏のオフショット撮影を得意とする。
Webサイト…https://atmai.net/
Instagram…https://www.instagram.com/takaaki_yoshida_/
芳田賢明 著、プロカメラマンに向けた[仕事に即役立つ本]
「誰も教えてくれなかった デジタル時代の写真づくり」
好評発売中
(ヨドバシ・ドット・コム)
https://www.yodobashi.com/product/100000009003153309/
(Amazon)
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4870852349/
(honto)
https://honto.jp/netstore/pd-book_29714615.html
この記事へのコメントはありません。