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【連載】大石孝次の「音楽な日常」第106回

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ふと、思い出した土日の風景

横浜の中華街の端にある朱雀門。
一般道を挟んで向こうに堀川があります。

高速道路の下を流れる堀川。
朱雀門から元町に渡る橋が前田橋。

この周辺のエリアは楽しいスポットでした。
朱雀門の横にアメリカンハウスというダイナーがありました。
店内はU字型のカウンターがドンッと配置され、左右の壁側にピンボールマシンが設置されています。
カウンターの上にはカウンターに沿って棚が設置され、そこを囲むようにウヰスキーの瓶がポアラーをつけて逆さにぐるっと並んでいます。

ハンバーガーやタコス、サラダ、ポテトなどを肴にビールにコーラやカクテル、ウヰスキーなどを愉しみます。
土日は早い時間からオープンしていて、人の少ない昼過ぎくらいの時間に、明るい外を歩く人を見ながら、友人たちとのんびり過ごしていました。

タコスにはハードとソフトの種類があって、トルティーヤのようなスナック感があるハードより、食事感があるソフトをいつも選んでいました。
タコスを食べたいときは決まってタコソフトとコロナをオーダー。
ライムを突き刺して出してくれるコロナはこの店で覚えました。30年以上前ね。

散歩をしている時もアメハ(通称)に寄って、テイクアウトでビールを買って飲みながら元町辺りをぶらぶら。
元町にある中屋という酒屋さんでも冷やしてある当時の輸入ビールを買って、街角に座って飲んだりしていましたね。

当時はバドワイザー、ハイネケン、クアーズ、シュリッツ、ミラー、コロナ、くらいしか買えなくて、それも輸入酒専門店でなければ出会えない時代。
バドワイザーもライセンスなどはまだない時代だったので、完全なる輸入ものです。
今のそれとは全然味が違っていました。輸入のされ方自体が違っていたので、缶の中で酸化しているような独特の缶臭さあって、それが癖になるのです。

ある小説の中にオリンピアというビールが登場して、缶のラベルに「it’s the water」という文字が書いてあることに触れてありました。
う~む、それは気になる。と思い、オリンピアが買えないかあちこちを見て回ったことを覚えています。
発見して購入。確かに缶の中央に滝の絵が描かれており、そこにその文言を確認いたしました。

話は戻って、アメハから元町側に渡ると、向こう側の橋の付け根の角にあったストロベリーファームでホットドッグをテイクアウト。
これも定番のスタイルでした。

アメハでビールを買って、ストロベリーでホットドッグ。この二つをもって友達が運転の車に乗り込み、山手の山の上に移動。
港の見える丘公園を左に道なりにずっと進んでいくと、住宅に挟まれながら一か所だけ切り通された場所が出てきます。
ここが最高のビュースポット。まだ出来たばかりのベイブリッジの全景がバーンと見える最強の場所。

ガードレールに沿って車を停めて、窓から外に這い出して車の天井に座りドアに足をかけ、正面にキラキラ光っているベイブリッジを見ながら、仕入れたビールとホットドッグを食べます。
夜より夕方が一番奇麗に景色を楽しめる時間帯。周りの景色も見えるからね。
薄暗くなっている空がだんだんと青みを失って深い色に落ちていく瞬間は、何とも言えずセクシーな気分にさせました。

土曜日や日曜日のほんの小さなご近所トリップですが、時間を超えても楽しかった気分はそのまま残っています。
今ではアメハもストロベリーファームもそこには残っておりません。中屋はありますよ!

今風に自分流に、あのお散歩コースを楽しんでもらえるといいですね。
不要不急の外出が認められるようになったら、ぜひ行ってみてほしいです。

このお話は以前にきっとここで書いているはずですが、改訂版として再録させてもらいました(笑)
急にふと、思い出したんですよ。
楽しかった青春時代の思い出でした。オールドな感じがいいでしょ?

まだまだ横浜にはホットなスポットが満載だったので、また機会を見てご紹介いたします。

夜景の美しいあの景色にぴったりだった曲をご紹介しましょう。
こんな曲を聴いて浸っていたのかといわれるとちと恥ずかしいですが、デートの時には最強の永遠の名曲です。

ロバータ・フラック&ピーボ・ブライソンで「Tonight, I Celebrate My Love」。

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