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【連載】大石孝次の「音楽な日常」第52回

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『トワイライトエクスプレス 瑞風の旅 その2』

瑞風に乗り込み一旦部屋に寄ってから、先頭車両も後部車両も同じ作りの機関車兼展望車に移動しました。

クルーの方に案内されて行った後方部の展望車には、外に出られるデッキが車両の一番端に作られています。
早くも先客がいらっしゃいましたが、デッキには沢山の乗客が集まってきました。

瑞風は定時に京都駅0番ホームを出発し、本日のメインイベントである城崎温泉を目指して進みます。
列車が走り出してから車両の外側のデッキにいるというのは初体験です。
簡単にいうと電車が走り出しているのに車両の外側にいるということです。
なんとも不思議な体験で不思議な気分であります。
そしてなんとも気持ちがいい。
陽気も良く天気も良く、そして列車が創り出す風が心地よいのです。

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走り出した車両の左右には、大勢の方々が小旗や手を振って見送ってくれます。
一般の住宅の方もお見送りしてくれたり、関係者の方も盛んに手を振り続けてくれました。
それに自分たちも手を振って返すのですが、皇室の列車にでも乗っているかのような気分になります。
しかし、これがこの先々、旅のそこかしこまで続いていくとは思ってもおりませんでした。

九州新幹線が開通した時に話題になったキャンペーンCMのように、一般の方たちが積極的に瑞風に対して応援協力をしてくれている訳です。
ただの列車の開業だけではなく、町興しや地域振興と密接に繋がった企画として始まっている事に対しても感心しました。
ひとしきり手を振った後は、占拠していた展望スペースをみなさんに開放いたします。順番で体験しないとね。

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展望車両の中は景色がまるっと見られる大きなガラスに天井まで囲まれております。
そこでものんびり体験をしたいのですが、とにかくワクワク感が半端なく、車内を見て回りたいし部屋もチェックしたいんです!
まあまあ、慌てず先ずはお部屋に戻って一息つきましょう…ぜいぜい…と興奮しながらね♪

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部屋に入るとゴージャスな造りの内装とパーフェクトなアメニティ、清潔感のある空間が待っていてくれました。
もちろん、預けた荷物は部屋に運ばれております。

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内装や照明、空調などのダイヤルなども隅々まで凝った造りになっております。
バスルームやパウダールームも素敵です。落ち着く〜。

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なんといっても部屋にシャワーがあるという事実!
以前、カシオペア号に乗って東京から札幌まで行ったことがあります。
その当時の車両ではバスタブがある部屋が1室、シャワー付きの部屋が1室くらいしかなったのです。
それ以外には予約制のコインシャワーがありました。
もちろん予約して体験しましたが、やはり時間に余裕もなく急ぎ足でシャワーを浴びるので精一杯でした。
コインシャワーですからね。それだけでもありがたかったです。
もちろん、次の順番の人が待っているから時間内のセットアップはマストでした。

それを思うと、部屋は広いしシャワールームは完璧。
こんな贅沢な列車の旅はないですよ。
これは世界広しといえ本当に少ししかないのです!
万歳! 瑞風!
でも、小心者の我々は、シャワーの使用は無駄なく必要以上にはいたしません主義でした(笑)

ジャケットを脱いでソファに座ると、ようやく気持ちも落ち着いてきて外の景色を眺める余裕が出てまいりました。
車両の窓も大きくて外と繋がっているような迫力です。

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しばらくすると我々のお部屋担当のクルーの方が登場いたしました。
3日間お世話になる、担当の女性クルー『重元さん』です。

この方が担当してくれたことが、この旅の全てを左右したと言っても過言ではありません。
担当いただくクルーの方が、この旅の指針になる存在なのです。
わがままな旅客の全てを受け止めて対応してくれる、絶対的な存在なのでありますね。
集合の京都駅の瑞風ラウンジから車両乗り込みまで、すでにずっと担当者としてお世話してくれています。
しょうもないおじさん達の担当になって頂きましたが、どうぞ最後までよろしくお願いいたします!

車内やサービスに関しての事から、本日の旅程など説明を頂きました。
部屋に常設の車内案内用のタブレットから、瑞風の旅の為に書き下ろされた葉加瀬太郎さんの曲を聴かせてくれて、演出もバッチリだね。

この後は、しばらくすると昼食をダイニングカーでいただきます。
その前には、ラウンジカーでお茶会が催されるとの事で、ぜひそちらにご参加下さいとの事でした。ワクワク。
様々な趣向の事が展開される訳なんです。

それまでの時間は車窓の景色を楽しみながら、ゆっくりと過ごしました。
非日常の時間がいよいよ始まりましたよ〜。

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車窓を流れる景色はのんびりとした風景です。
まだ京都府内ですが、北方面にくると市内とは別のゆったりした景色に変わります。
普段体験している電車からの景色とはもちろん、エリアも違うので別の風景。
それだけでも違う空気感を感じられて嬉しいのですよ。
列車の旅らしい落ち着きを感じだしました。

珈琲を飲みながら旅のパートナーである先輩と、普段とは一味違うゆったりした会話を交わします。
仕事の事は置いておいて、全く別のチャンネルの話をしております。
ゲスな日常の会話はダメダメ! ここからの時間はセレブな気持ちで過ごすのがルールです。
少しでも旅を楽しむ為に、ひとランク上の気持ちになれるよう、ゆとりと優雅さを引っ張り出しました(笑)

さあ、時間も良くなってきましたので、昼飯前のお茶会に参りましょうか!
自分たちの客車からラウンジカーへ移動します。
がっ!我々の客車からはラウンジカーの手前に食堂車があるのです。
召し上がっている方とお料理は見ないようにして隣のラウンジカーへ移動しました。

ラウンジカーには、バーカウンター、この時間はお茶席、そしてソファー席が配置されております。
行ってみるとまだ他のお客様がいらしていなかったので、お茶席の特別に設置された茶席の横に陣取りました。
京都 裏千家の茶道家の方がお二人、この特殊なお茶会を進行されていきます。

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なんでも、瑞風のクルーの方もお茶のお勉強をされているそうで、しっかりとお茶会のサポートを作法にのっとってされておりました。
何を隠そう、地元の仲間が裏千家でも珍しい男性の先生で、彼の自宅に(お婆さんが業界でとても偉い方なのですな)ある離れの茶室で、何度もお茶は体験させていただいておりました。
なので基本的には困ることなくクリアいたします。

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お茶会終了後には先生といろいろとお話する事も出来ました。
列車でお茶会をする事は実際どんな感じなのか?(素朴に疑問に思うじゃないですか)
このお茶会ならではの難しさはありますか?
などと、仕事柄なのか何なのか、すぐに裏話を聞きたくなっちゃう癖が早くも炸裂っ!
面白いこぼれ話をお聞かせいただきました。

そんなこんなでお茶会を満喫しておりましたら、クルーの方から食事の準備が整ったとのお知らせが。
さあ、マジ楽しみにしておりました瑞風でのお食事第一回戦の時がやって参りましたよ!
いよいよラウンジカーからお隣の食堂車に移動いたします!

っと言うような感じで、いよいよ列車は動き出し、僕らの素晴らしき旅がスタートいたしました。
書きたいこと一杯過ぎて終わらなくなりそうです。
今後はもう少し整理した内容でお届けしなくちゃね。

前回は旅に出る事に必死になってしまって、旅にちなんだ曲をご紹介できませんでしたが、
ここからはこの旅のサウンドトラックを作って参りましょう!

出発の時に流れていてほしかった(実際の気分にはハマってなかったですが)旅のスタートに相応しい曲。
映画「恋におちて」のサウンドトラックのテーマ曲。
デイヴ・グルーシンの脂の乗ったピアノのサウンドが心地よいインストの名曲です。

そして、今回の内容と気持ちに乗せるとすると…
シチュエーションとは一味違う気も致しますが、今にして思うとなるとこんな感じも面白いかも。

大江千里で「APOLLO」お聴きください。

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