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【連載】芳田賢明「memorygram」第3回

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ライカの話(2)

みなさんこんにちは。
イメージングディレクター/フォトグラファーの芳田賢明(よしだ たかあき)です。
ラジオのレギュラー番組だと思っていろいろ書いてみる、連載「memorygram」第3回です。

2015年2月。
フォトグラファー活動を休止してレタッチャーとしての活動に専念していた時期。
「仕事としての撮影をしないのなら、もうカメラは趣味的なものだけでいいんじゃないか」と思うようになっていた頃。
手持ちの機材を全て手放して、一つだけ趣味的なカメラを持つなら…ということで、イメージしていたのがライカでした。

ちょうどその頃、ライカユーザーの知人による「手持ちのM9をMモノクロームに買い換えようと思ってるのだけど、M9興味ある人いる?」という趣旨の呼びかけを目にしました。
カメラ店から中古で買うよりも安心できる、でも軽々買える額でもない、という葛藤があったのですが、「ともかく一度試用させてもらおう」と思い、知人に打診。
今でも忘れない、写真機材の展示会である「CP+」でお会いして、お借りしました。

まずはCP+の会場であるパシフィコ横浜周辺からスナップ。
撮ろうとしてシャッターを切っている写真ではないけれど、記念すべきファーストショット。
L1000647

1時間ほど撮影する間に、心から使いやすさを実感し、すっかり身体と一体に。

それまで一眼レフやミラーレスでスナップをしてきて、ずっと引っかかっていたのが「シャッターが切れてほしいときに切れてくれない」こと。
そして「カメラと身体がダイレクトにつながっていない感じ」「いったん何かを中継してカメラを操作しているような感じ」をずっと持っていました。
それが、ライカM9には一切なかったのです。

東横線で移動して、私のお決まりのコースである渋谷〜表参道でスナップ。
L1000756
L1000766
L1000775
L1000859

スナップでは「結局一枚もいいの撮れなかったな」となる日もあったのに、この日は次々に手応えのあるショットが得られる。
「ライカを使うと必ず毎回、撮影中に確実な手応えがある」というのは初めての撮影から感じていたのです。

その手応えはどこから来るのか、考えることがあるのですが、その理由の一つとして思うこと。


どんな状況であろうが、シャッターボタンを押せばとにかく撮影してくれるということ。

当たり前のようですが、意外と一眼レフやミラーレスではなかなかそうもいかない。
オートのカメラは基本的に「オートフォーカスが合っていないとシャッターを切らない」。
そして身体もそれに合わせてしまって、露出やフォーカスが間に合わなそうならそもそもシャッターを切ろうとしない自分がいるのです。

でもライカは、全てを自分でコントロールする。
それに慣れてくると、露出やピントを制御する自分と、シャッターを切る自分がそれぞれ別に存在するようになるのです。
「ピントが合ったら撮れる」という順次処理ではなく、「ピントはピント、シャッターはシャッター」という並列処理。
シャッターを切る自分は、ピントの合焦状況に関係なく、切るべきときに切るのです。
露出やピントも大切だけど、撮るべき瞬間にシャッターを切らなければそもそも画が得られないのだから、「シャッターボタンを押せばとにかく撮影してくれる」ことが、確実に使いやすさの一つになっています。


【プロフィール】
芳田 賢明
(よしだ たかあき)
イメージングディレクター/フォトグラファー。
「クオリティの高い撮影・RAW現像で、良い写真を楽につくる」をテーマに写真制作ディレクションを行っている。撮影ではポートレートや舞台裏のオフショット撮影を得意とする。
Webサイト…https://atmai.net/
Instagram…https://www.instagram.com/takaaki_yoshida_/

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