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【連載】大石孝次の「音楽な日常」第130回

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『久しぶりに逢いに来た』

もう何年、マンガを読んでいないだろう。
20年くらい前からハタと読まなくなりました。

30年前は通勤の電車で週刊や隔週発売の雑誌を読んでおりました。
その当時はそれが当たり前。
週刊誌や写真誌、当然新聞も。
朝夕の通勤電車では当たり前に見かけた光景です。

ところが、今の電車の中で雑誌や新聞を読んでいる人の少なさ。
随分と時代は進歩したのです。スマホで済まそうと思えば全部ケア出来ます。
新聞、雑誌、ニュースにメール、LINEにゲームに動画や音楽まで。
スマホ一つで出来ることがここまで増えればそれは便利ですね。

話は戻って20年前位からコミックスも購入することがなくなり、我が家のコミックス事情は衰退の一途をたどります。
それまでは、ま~あ狭い部屋に足の踏み場もないほどのモノがあふれていました。

しかし、とある事件がその状況を一変させるきっかけとなったのです。
住んでいたマンションの上の階から水漏れ攻撃を受け、3部屋に被害が及びました。
中でも私の部屋は最大の爆心地となり、水がボタボタと音を立てて漏れてきました。
そうなると、もう何も手の打ちようはありません。
所狭しとぎっちり並んだ棚の上、そこにも数々のプレミアムグッズが詰め込まれていたのですが、そいつらをめがけて水が天井から垂れてくるのです。
それに対して無力な自分はただ愕然と膝をつき、滴る水を見つめるしかなかったのです。

その後の顛末は最悪でした。
水の前にはなすすべもなく、ただただ恐怖を知っただけでした。
数々の収集していた多種にわたるグッズ、壁にかけていた額縁、機材各種、本、カーペットに至るまで被害は拡大。
それをきっかけに引っ越す事にまで発展したのです。
それでもろくな保証もされませんでした。保険屋さんも被害を被らないのに必死でしたね。

そんなとこもあって部屋にあった在庫は多量に処分され、引っ越しとなりました。
がっ、それでもまだまだ溢れる在庫はあったんですね~。
引っ越し先の一部屋に積みあがった在庫の箱が全て開けられるのに、なんと三ヶ月もかかりました。

その当時はCDだけでも2000枚以上あったので、コミックスなどは優先して処分せざるを得なかったのです。
スペースをしっかり使って数が多くなればずっしり重い。
ライブラリーするものは選別を余儀なくされるのです。
その後も何度もの選別が行われ、在庫として現存しているものはかなりの強者ということですね。

しかし、その手元のコミックスもほぼ読み返す機会もなくなっております。ちょぴっと在庫はありますが。
現存しているコミックスを確認してきました。
あ~いや~、皆様にはなかなか理解しがたい在庫が本当に少しあるだけでした。
園田健一、豊島ゆーさく(笑)、島本和彦、末松正博、藤子不二雄。
シリーズ物は「マカロニほうれん荘」と「サブマリン707」「究極超人あ〜る」だって。
何だこりゃって感じ(笑)あとは同人誌は適当にありますが。

そんな中で、以前に持っていて読み返したいモノが登場したのです。
そうか在庫してなかった(処分してしまった)のか…。
この便利な世の中で、あのコミックスは買える(本屋さんに在庫はなさそうだし)のかなとググってみました。
紙のコミックスは出版社も在庫しなくなり、探しても新品での購入はモノによってしまうみたいですね。
重版をかけるものはそんなに多くないのでしょうね。

文庫化されていたりして、作品が生きながらえてくれていたりすると嬉しいです。
やはりちょっと古いコミックスの新品での購入は難しい事情がありそう。
新品での購入が難しいものは中古での購入情報が豊富にあったりします。
前は自力で古本屋さんを巡ったりしていたので、それを思えばその市場も状況は変わりました。
状態の良い古本でも価格は破格だったりします(人気次第)。送料の方が高くなるような逆転現象は当たり前。
どうしても読みたくなってしまったので、試しに購入してみることにしました。
ちなみに、電子版では素早く気軽に購入することはできます。今回のお話はアンチ電子版を前提に進めております(笑)

いわゆる古物といわれるアナログレコード、CDなどを取り扱っていたので、中古のモノに関しての取り扱いはナーバスです。
どんなものであっても、必ず全てお掃除をします。
仕事で携わっていた時、みっちりと古物の美化と再生に関して仕込まれましたので。
なので購入したモノが届いたときは「素材」なのです。
それを面倒でも商品になるまで手をかけます(癖で)。その習慣は今でも変わっておりません。

現物が届くまでどんな状態か分かりませんので、ふたを開けてみてから一喜一憂いたします。
価格のラベル(程度の悪いモノ)を直に張り付けてあって、それがまた悪いシールで綺麗に剝がすのに手がかかるものがありました。
大手チェーンのラベルでしたが、ここはモノを回すだけでクオリティは求めない姿勢が、本質的に私とは発想が違います。
昔はセンターでしっかり手を入れていたはずなのですが、母体が大きくなると店舗任せの低クオリティになってしまう、本屋側のモノに対する無神経さが気持ち悪いです。
セカンドハンズなのになんとも思わないのかと。

今回は、調子に乗って一人の作家さん(LALA刊)のモノを続けて買っちゃいました。
久々になつかしの古い作品から最近の作品まで、気が付けばなかなかの量が揃ってしまいました。

旧作はもちろん懐かしいのですが、初めて読むブランクだった期間の作品は、新鮮で相変わらずのキュートな作品でした。
そうか、自分はハッピーな作品が好きなんだと改めて理解いたしました。苦労するやつとかドロドロするものが好きではありません。
「氷菓」のヒロイン「千反田える」が「愚者のエンドロール」で言ったセリフ「わたしは人のなくなる話が好きではありません」
これに共感して、自分もダークなモノを好まない傾向であることに気づかされました。
コミックスくらい気持ちよくドキドキしたっていいじゃない。
そんな風に思いながら、忘れていたワクワクした気持ちで読み進められました。
多分、この急激に来た漫画熱は一瞬で冷めてしまうと思われますが、これだけインターバルをとってからの高熱だったので、瞬間湯沸かし器のように激しい情熱でした。

昨今は小説がコミック化してきていて、昔はハッキリしていた境界線が曖昧になっているような気がします。
良し悪しは分かりませんが、どちらも共通しているのは話し言葉になっていること。
漫画だから許されていたことが、小説にも影響されるようになった気がします。
言語の乱れは昨日今日の事ではありませんが、世の中が便利になるにつれて想像する力は欠如されていく気がします。
考えなくても調べなくても簡単に手に入っちゃうわけで、それでは全てにおいて受動的なスタンスになるのです。
それが出来ないと面倒くさいと言われてしまうのです。
みんなナマケモノみたいになっちゃいますよね~。
その贖罪としてコロナが発生したのかな、なんて余計なことを考えてしまう今日この頃だったり。
わざわざお金を出して不便を買う世の中には少し呆れ気味です。

さてさて、今回は忘れかけていた酸っぱい気持ちを思い出しましょう。
恋をしていた時は、なんて素敵だったのだろう。
恋人を車で家まで送っていって、別れた時のあの気持ち。
その時、カーステレオから流していた曲です。

嬉しくて切なくて苦しかった、そんな思い出の曲を聴きながらお別れします。

Billy Joelの名曲「This Night」

https://www.youtube.com/watch?v=wNOXu_yoDYI

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