もう数年はレフ機で
みなさんこんにちは。
イメージングディレクター/フォトグラファーの芳田賢明(よしだ たかあき)です。
ラジオのレギュラー番組だと思っていろいろ書いてみる、連載「memorygram」第28回です。
年末に掲載した第26回(https://6notes.net/professional/2020/12/20/yoshidatakaaki-vol26/)で先行公開した写真、元日からInstagramで毎日公開を開始、2月13日に完結しました。
この写真に「いいね」を最もいただきました。
毎日投稿していると徐々に反応が薄くなっていくのは仕方ないんですかねぇ。
そして2月17日からは、スタジオ作品の新作をInstagramで毎日公開中。5月下旬ごろまで続く予定です。
https://www.instagram.com/takaaki_yoshida_/
以前スタジオ撮りの写真をアップしていたときはスナップより反応がよかったのですが、今回はいまいち。
全体的に前ほど反応が良くなくなったのもありますが、大きく違う点というとライティングのタグ。
前回はbroncolorだったのですが、今回はProfoto。
ブロンのタグは反応が良いという話は聞いていましたが、実際そうかもしれません。
他のタグをちょっと見直さないと……。
というわけで、そのタグでもおわかりと思いますが、今回のスタジオ作品はニコンのD5で撮影しています。
こちらもモデルは、みやのねりさん(https://twitter.com/1wan2nyan3)です。
衣装・メイク・ライティングを4パターン用意し、カラーフィルターの有無でさらにバリエーションをつけました。
これまでライカのお話はよくしてきましたが、使用歴としてはニコンの方が長く、スナップや舞台裏はM型ライカ、スタジオやステージはニコンの一眼レフ、と使い分けています。
元々は撮影の割合がスタジオやステージの方が多く、フイルムからの移行時、比較検討の結果ニコンに落ち着いて、D70→D200→D300→D3と使ってきました。
スナップや舞台裏の方は、どこかしら妥協しながらリコーや富士フイルムのカメラを使ってきましたが、以前ここで書いたようにご縁があってライカに辿り着き、やっと安住の地が見つかりました。
しかしD3といえば2007年発売の機種。
プロ用のフラッグシップなのでそう簡単にダメになるものでもないし、修理部品がなくなる前に大掛かりなメンテを入れていて、まだまだ現役という感じですが、それでもたまに動きが怪しいことがあり、そろそろ世代交代を考えないといけないなぁ、と思っていました。
世の中はもはやフルサイズミラーレスの時代。
スポーツやレースなどを撮るわけではないので、私などはどちらかというとミラーレスに移行した方が良いのでしょう。
しかしは当時のニコンZ7・Z6にはシャッターボタン付の縦位置グリップがなく、私にとっては致命的でした。
縦位置を撮ることが多いので、ずっと不自然な構え方をしているのが嫌なんです。
では他社はどうか。
パナソニックのS1・S1Rやソニーのαを仕事で使ったこともあって、その性能の良さ、特にパナソニックのLマウント50mm F1.4が良くて(ソニーのプラナー50mm F1.4も良かったですが)、Lマウントアライアンスへの期待も込め、一気にマウントを乗り換えることも検討しました。
ただ手持ちのニコンレンズを全て手放すにしてもそれなりの投資は必要で、踏み切れず。
撮影のウエイトが一眼レフよりライカに大幅シフトしているというのもあります。
引き続きレフ機でいくにしても、D3のままは怖いし、とはいえ最新のD6に投資するほどもうレフ機の出番は考えにくい。
そんな葛藤の中、ニコンダイレクトでD5が3年保証付きでアウトレット販売されていることを知り、「これだ!」となって導入したのでした。
D5の初稼働がこのスタジオ撮影だったのですが、良い意味で新しさを感じない。
一部の操作系に違いはありますが、使い慣れた感覚で、いつも通り撮れるんですね。これはさすが。
違いを感じるのはむしろ撮った後で、画質の安定感・安心感のようなものを感じます。
撮影にあたっては、使用予定のレンズとの組み合わせテストを事前に行いました。
基本的には愛用しているDタイプの単焦点レンズを使いたいのですが、さすがにもう古いよな、と。
絞り別でGタイプのズームレンズと比較しましたが、それなりに絞れば十分使えると判断、そのままいくことにしました。
絞り開放で撮るのであればもうさすがに最新のレンズには敵わないと思いますが、スタジオではいくらかは絞るので問題ないなと。
というわけで、もう数年はミラーレスに移行せず、レフ機(D5)でやっていきたいと思います。
今度見直す頃にはニコンのミラーレスもさらに良いものが出ていると信じています。
と言いながら、ライカSL2-Sの登場はかなり衝撃的で(主に価格・笑)、元々Lマウントに関心があるだけに、なかなか魅力的です。
スタジオはライカの単焦点(Mマウントレンズ含め)、ステージはパナソニックかシグマのズームと使い分ければ、かなりアリなんじゃないか?
こうやって考えているときが楽しい、ってやつですね。
【プロフィール】
芳田 賢明(よしだ たかあき)
イメージングディレクター/フォトグラファー。
「クオリティの高い撮影・RAW現像で、良い写真を楽につくる」をテーマに写真制作ディレクションを行っている。撮影ではポートレートや舞台裏のオフショット撮影を得意とする。
Webサイト…https://atmai.net/
Instagram…https://www.instagram.com/takaaki_yoshida_/
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