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【連載】大石孝次の「音楽な日常」第73回

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17歳、大人になれば

17歳の想い出をたどってみると、やはりというか流石にというか、多感な時期だけに様々な思い出が転がっています。
人生の中で一番重要な青春という名の輝ける時期。
ここからの数年間が一番楽しくて素敵な時期であってほしいという願望があります。
自分が果たせなかった青春の1ページ…なのかな?
というより、美しき青春らしい1ページを歩んでほしいのかな。

17歳とはまだまだ子ども、しかし大人になりたくて仕方がない、そんな何に対してかわからないイライラやフラストレーションが噴出する時。
ゆえに形容しがたいほどデリケートでセンシティブな心のあり方が、ピュアであり美しいのです。

自分のその頃を思い出してみると、それはそれはタガの外れた事を沢山しておりました。
なのでその時期はセンシティブではありましたが、その反動が決してよろしい方向には働かなかったようですね。
もっともっと普通なテンポで物事に相対することが出来たなら、現在の自分は確実にここに居なかったと断言が出来ます。
ですので、良くも悪くも個を確立する為の準備期間として、17歳はとても重要な時間なのであります。

17歳の時の思い出は数々あります。
初めて体験した物事が沢山ありすぎて、それを自分が一々処理するので精一杯のパンパン。
やはりその辺りがまだまだ子どもなのでしょうね。
でも新しい体験に胸を躍らせ、そして強がってもまだ未熟な精神性で折れてしまう、そんな多感な出来事に翻弄されていたのでした。

個を確立する作業は永遠と続きますが、その始め方によってその後の人生に多大なる影響を及ぼします。
自分はその大切な青春という時期を、背伸びばかりをした為に随分と損をしたように思います。
今となって、そん風に感じております。

等身大の青春につまらなさを感じていたのでしょうね。
でもそこには体験すべき大切なものもあった筈なのです。
それを見損なってしまった事は今でも悔いに思います。

しかし、選択というのは一度しか出来ない場合がほとんどなので、引き返すことは出来ませんし選択肢は変えられません。
その先は今の自分にどう責任を持って進んでいくのかという新しい選択が待っています。
17歳ではそこまでの責任が求められることはないかもしれませんが、そこから始まるストーリーの最初の選択が待っているのかもしれません。
自分にはそんな事に気付くすべは持ち合わせていなくても。

なので、このシーズンを上手く過ごして欲しい、そういう気持ちになります。
なにかどこかに隙間があって、空虚な気持ちになったり、何かに焦りを感じたりどうでもよくなったり。
そんな心の機微を沢山感じ、捕らえて、無駄と感じる時間を繰り返せば良いのです。

一番勿体ないのは、何も感じられない事、残せない事。思い出も記憶も何もないのは悲しすぎるのです。
大切な時間だけに、反発する気持ちが増大すると虚無や無気力などに変化します。
また、何かに向かって進む事によって、精神的にも肉体的にもセーブが効かなくなってしまい、自己崩壊してしまう危険性もあります。
取扱注意な時期でもある訳ですが、自分で取り扱う方法を知らないところが玉に瑕なのです。
それだけ難しく多感な時期だからこそ、人生の中で最も美しく輝かしい青春という名の時間を与えられるのです。

自分はあの時にこうだったらとか、こうしていたらとか、思わないようにしてきました。
思ってしまったら負けのような気がしていたので、考えたり振り返ったりしないように。
そうしていたら間違いなく今の自分を忌み嫌ってしまっていたと思います。
沢山の現実を否定してしまうと、己自身の存在をも否定することになってしまいますからね。
なので、途中で振り返らず進み続ける事によって、知らぬ間に数々の出来事を乗り越えて来たのかもしれません。

今にして思えることは、17歳の夏の自分はまだまだ多感で弱くて背伸びばかり。
でも18歳と19歳の夏の為の準備期間だったような、確実にそんな感じにもシフトしたと思えます。

みなさんはどんな17歳を過ごしたのでしょうかね?
また過ごしているのでしょうか?

そんな17歳に敬意を表して、日本歌謡界の宝物的名曲をお贈りいたします。

南沙織さんで「17才」

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