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—Stella☆Beatsのプロデューサー、作詞家、アーティストマネージャー、いろいろな立場があると思うのですが、今後シングルリリースや休業中の七瀬望美さんのことや、七瀬さんのアンダーとして新穂貴城さんが入ったりと、ファンとしては「おお、いろいろあるな」と印象もあると思うのですが。
大石「いろんなことが起きているように思うかもしれないのだけど、一つの道の上を進んで行く中でいろんなことが起きている、っていうふうに感じているんですよ。Stella☆Beatsを始めたときから、いろんなことが起きるのは、これはもう『さだめ』じゃないかと。別に運命論者とかではないのですが。例えばどんなことをしていても、どんな仕事をしていても、そういうことって当たり前に起きると思うので。だから、自分的にはスタンスは何も変わっていないんです。ただ時々によって、対応は当然いろいろするわけですが、それはもう必然で起きていることっていう感じなんです。本筋の中での一つずつの出来事として、受け止めています。それはいろんな衝撃的なこともなかったとは言わないけれど、でもそれがこのチームの宿命みたいなものなんだと思うんです。そうやって消化していかないと、きちんと物事が先に進められないと思うし、それがあって初めて次に進むための何か、みたいなことだと思っているので。起きるべくして起きていることだと受け止めています」
大石「新しい展開について、もちろん考えていますが、今回のシングルで少し方向転換というか、やってきた一つのブロックは終了したので、それを越えたというところで、次のフェーズに入っているという捉え方をしています。衣装、楽曲の方向性、作家さん、いろんな要素を新しくシフトするために構成し直したというか、新しく考えて次のものをつくっているというところにあるので。当然のことながらいろんな変化が目に見えてあると思うので、そこをお客さん自身に感じ取ってほしいし、Stella☆Beatsが変に変わったとかいうことはなくて、流れとさだめに従って動いているグループなので、奇をてらったことをしているつもりも決してないですし。そこがStella☆Beatsのある種の真骨頂なのかもしれないというところを、慣れてほしいというとおかしいのだけれど、そういうものなんだというのを感じ取ってもらえた方が、Stella☆Beatsのことがさらにもっとよくわかるんじゃないかなと思います」
—常に変化を続けているStella☆Beats、毎回見ている中で、大石さんの理想に対して達しているという実感はありますか?
大石「変化しているというのは毎回違うことをやるということではなくて、やらなければいけないこととか、身につけて進まなければいけないこととかって変わらないんですよ。増えても減ることはない。どんどん幅広く厚みを増して、いかにいろんなことができるようになるか。パフォーマンス力をどういうふうに時間をかけてでも上げていくか。うちの事務所の7組稼働している中で、ある種カラーの違うことをやっているグループなので、であればその中の一流にならなければいけないわけです。だから目標としているもののハードルはものすごく高くて、ゴールもないし、常にその上にその上にと目指してやっているから、メンバーはかなり大変だと思います。だけどそれができて、クリアしないと次には進まないようにしているのです。壁にぶつかって戻ることもあるし、そういうことの繰り返しではありますけどね。今回の生誕がいろんな要素を入れ込んだ内容になっているのは、そういうことが器用にできる部分や面白く見せることができる部分で、お客様に『楽しかった』と喜んでもらえるようにしました。しかもボリュームたっぷりで! 新しいユニットも始めたり、そういうことも全部、同じ線の上にあることで、全てが紐づいたことだと思うので、今Stella☆Beatsができることの集大成みたいな感じになっていると思います」
—今日は見ていて、演出が一流の演出だとすごく感じたんです。アイドルグループの演出って若干諦めている感があるところも見るんですが。最初のナレーション、音の芝居のところなんてすごかったです。
大石「そっちの仕事をずっと長いことしていたから、編集してもらうスタッフとかもすごいベテランにやってもらっているんですよ。普通ではちょっと頼めないような人にお願いして作業してもらったりしていて、それがうちのグループのバックボーンになっているのです。そういうことが活動の中で本人の中で身に付いていけばいいかなと思います。ナレーションも下手だし演技もできないけれど、ただ人に見せて恥ずかしくない程度のものをつくってやらせてみる。その演出的なくすぐりは、そういう仕事をしていたので、満足できるものにはすることができると思っています。それも全て、一本の線の中に含まれたパーツであるんですよね」
—今回のリリースにあたって、3人ではなくアンダーとして新穂さんを迎えた一番の理由は何でしょうか。
大石「4人で活動しているグループなので、残念ながら一人お休みしているんですが、そこのパートありきで全てが構成されているんです。だから次の新曲も、4人用で考えて動かしているものなので、そこのピースを埋めないといけないということです。4人のものを3人にしてやるっていうのは、パワーが足りないとか、マイナスの部分ができてしまうので、最低限それはしないようにする。あとはアンダーとして入ってきてくれた子の個性がどういうふうに出るかっていうところは、期待値として。今回の作品は4人で初めてやる作品なので。前田が入ったのは2月なので」
—シングルが毎回メンバーの顔ぶれも人数も違うっていうのが続いていると思うんですが、それももうあくまでStella☆Beatsの一つの個性、と。
大石「そのときにできた作品、全て愛しているので、その時にできる最大限の努力をしてつくっているものなのです。不足とかは感じていませんし。ただ、例えば3人でやった曲が4人になると、どういい変化が出るかっていうところを試すというのはあります」
—一つ聞きたかったんですが、先ほど星野さんからお話を聞いたときに「Stella☆Beatsはみんなの二推しグループだっていう印象がある、そこをなんとか変えていきたい」と話していたんです。大石さんはプロデューサーとして、ファンからどういう視点で見られているか、そしてこれからどういうふうにしていきたい、というのはありますか?
大石「その本人たちが持っているイメージっていうのも、わからなくはないんです。たぶん2つ要素があると思うんです。一つは、個人のタレント力みたいなものがまだ低いんだと思います。それを上げるということ。一人の人間が多くの人間から愛されるようになれるかどうかというところを、もっと各自が追求していかないと。ということと、それが集まって完成したものは、そんな中途半端なものじゃないはずなので。だからそれもStella☆Beatsをずっとやっていく流れの中で、今回新しいフェーズに入った曲づくり、グループづくりをしていく中で凌駕していかないといけない要素だと思います。本人たちがそう思っているのなら、打破しなさい、としか言えないですね」
大石「進む先は、ビッグなアイドル、ではたぶんないと思うんですよ。アイドル活動は当然していくのですが、だけどもっと大きな目標に向かっていかないと、と思っているし、たぶんメンバーもそれは自覚していると思います。今回の曲をお願いしたのがアーチストの方で、そのセンスが曲とかアレンジに入っていて、今までのうちの音楽性とはだいぶ違うんですよ。それが完全に自分たちのものになってきたときが、たぶん勝負になってくると思うんです。リリイベが始まる頃には、それなりの形にできるかなと思います。今までと違う作業がどういい方向に持っていけるかが勝負だと思うので」
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Interview & Photo : ワタナベタイシ
Photo : Yusuke HOMMA(野外ライブ分)
Text & Colorist : 芳田賢明
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