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【対談】大石孝次・米満梨湖「年末総決算ありがとう&新年最高だねスペシャル」

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2017年、6notesでは、アイドルグループ「Stella☆Beats」プロデューサーの大石孝次さん(第8回〜第31回の計24回)と、メンバーの米満梨湖さん(9月より計8回)に連載を続けていただきましたが、今回はその大石さんから編集部に「年末のスペシャル企画をやりませんか?」とご提案をいただき、お二人の対談企画を大晦日に掲載することにしました!
2017年の振り返りと、2018年の抱負を語っていただきながら、このお二人だからこそ聞けた裏話、笑える話、そして真面目な話、たっぷり1時間以上! 完全収録です! お二人の独特な空気感、お楽しみください。


■2017年はどんな年でしたか? 〜漢字1文字で振り返る。

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大石「いざ話すとなると何を話そうかという感じですが、まずは『2017年はどんな年だったか』というのを漢字1文字で書いてみたいと思います。まずは米満さんからどうぞ」
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米満「私は『深』です。深まった」
大石「何が深まったの?」
米満「Stella☆Beatsの活動に対しても、個人的に考えることが多くなって。元々、めっちゃ考えるタイプなんですけど、それがより深まったなぁって」
大石「深く考えるようになったってこと?」
米満「そうそう、深いところまで」
大石「今まではじゃあ割と浅かったってこと?」
米満「うん」
大石「浅かったんだ(笑)」
米満「浅かった(笑)」
大石「でもそれって、大人になるっていうことでしょ? 大人になるから、いろんな側面で物事を考えられるようになるとか、考えられるようになったってことだよね。今まではね、一方通行な『こうだからこうじゃん』みたいなところがあっただろうと思うし、ありましたけど(笑)」
米満「(笑)」
大石「(笑)」
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米満「今までは結構人に流されがちだったのが、自分の考えを持てるようになったのかなって」
大石「そうだね。影響を受けやすいよね」
米満「すぐかわいい人の真似したりするけど、考えるっていう面では変わったかなって」
大石「なるほどね、だんだん自分としての自立みたいなものが動き出したっていうようなことだろうね」
米満「自分らしさが深まった、みたいな。Stella☆Beatsでも『自分はこういう立ち位置なのかな』みたいなのがちょっとずつ現れ出してきたのが今年の1月で。生誕ライブとかもあって、自分でその生誕祭をプロデュースするじゃないけど、自分の世界観ができてきたのが今年だなって」
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大石「そうだろうな。実際問題、妹がいるからお姉さんなんだけど、今まではお姉さん気質的なものがあんまり出なかったよね。要求されても出せない、みたいなところもあったかもしれないけど、そういうところが変化しつつあるのかなという気がしてるね。お姉さんをやってるから誰に対してもお姉さんになれるかって言ったらそうではないじゃない? どっちかって言ったら甘えたいタイプの方じゃない?」
米満「かなぁ?(笑)」
大石「でもそれが決してうまいわけでもないし、みたいなね」
米満「そう、うんうん、そうです。何で知ってるんですか?」
大石「知ってるよ!(笑)そんな3年も一緒に居りゃわかるよ(笑)」
米満「(笑)」
大石「そういうお姉さんっぽいところ出ないのかなって思って見てたところはあるんだよね。でもなかなか出ない。何でかって言ったら妹との付き合い方もあるんだよね、家族内の」
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米満「そう、家でも結構妹の方がお姉ちゃんみたいです」
大石「そんな気がするもん。まあ、自立というとおかしいけど、そういう自覚みたいなものがだいぶ芽生えて来たんでしょうね」
米満「最近も、変わってきてるんですよ。今年の1月は『ふわきゅん』とか言ってたじゃないですか、いや別に捨てたわけじゃないんですけど」(編注:米満さんは「ふわふわほっぺ」「ふわきゅん」といったキャッチフレーズを使っていました)
大石「今拒否ってるからね」
米満「そう、なんか、違う、って」
大石「裏切り者なんですよこの人、数ヶ月前まで言ってたのにそれを裏切って『もういや! もうやだけん!』みたいなこと言うからさ」
米満「なんか最近、キツ…(笑)キツいっていうかなんか、大人になってきたんですよいろいろ」
大石「そうだね。今までに出さなかった面を、ちょっと自分でも自主的に出してみようってトライしたのが今回のニューシングルなんですよ。今までとだいぶアプローチが違うので、PVもジャケットもポスターも。それきっかけもあるだろうね。今回アー写もジャケ写もPVも、メイクチームが全く変わったんですよ。アーティストってそういうところから変わる部分ってあったりするじゃない、それが多分に効果として出てるんだよね。雰囲気違うもんね、今までのステラビの流れと。そういう効果に期待があったから、メイクチームをガラッと変えたんだけど、見事にみんなハマったんだよね」
米満「何だろう、年齢なのかな」
大石「それもあるし、よりアイドルっぽさよりも、言い方おかしいけどタレントっぽさみたいな要素の方が強いっていうか」
米満「アーティスト寄りの?」
大石「やっぱり最初の段階での気持ちの入り方が随分違ってたからね。現場の空気感も全然今までと違うかなっていう。そこに、そういう大人になっていくプロセスみたいなものが重なったから」
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米満「本当に最近、ひらがなばっかり使わなくなったんですよ」(編注:米満さんはひらがな主体のツイートやブログで、そのかわいさを表現していました)
大石「(笑)」
米満「漢字が増えてきた(笑)元々ひらがなをいっぱい使ってる理由は、ひらがなの雰囲気が好きだったからなんですよ。それをツイートとかにも出したくてやってたんですけど、最近『なんか幼い』って思えてきて(笑)最近のツイートとかブログとかはちょっとずつ漢字が増えてると思います(笑)タイトルは今もひらがなにしてるんですけど」
大石「連載を始めたことによって変わったのはあるかもしれないな。ものを考えて発信することって、ただツイートとかブログとかの、あったことを撒いてるのとは違う目線でものを見たり考えたりしないといけなくなるからさ。そういうのも影響出てるんじゃない? 自分のページの作り方も、ここを手書きにして色を変えてって、ああいうところって意外と見てる人は見てて、『面白いですね』って言ってもらってたりするんだよね。そういうところが、自分でつくるものに対する意識であったり、ものの捉え方が今までと変わりつつある部分なのかもしれないな」
米満「今まで絶対前髪パッツンにしてたんですよ、でも、最近巻くようになったんです。それって自分の中では大きくて。絶対伸びたら切る人だったのに、巻くようになりました(笑)」
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ぱっつん
 

大石「そういうことに対する細かいこだわりみたいなのって、若さゆえだからさ、またもうちょっと変わるから、それに対する物事の捉え方もね。いいんじゃないですか、変化が見えますよ。昔の写真持ってきてやろうか?」
米満「やだー」
大石「最初のマレーシア遠征の写真とか全然違うからね」
米満「やだー」
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大石「ちょうど10代後半から20代の前半くらい、女の子ってすごく変わる時期だからさ、もう自分の顔自体が変わってったりもするし、物事の捉え方も変わるからな。そういう意味で『深』ということでしたね」

米満「大石さんの漢字は何ですか?」
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大石「私は『種』ですね。今年はプライベートでもいろんなことがありましたけど、今年はね、攻めではなかったんですよ。今年はとにかく来年にどう繋げるかっていう、いろんな意味での種蒔きの年だったかな。今年最初に引いたおみくじが『今年は激しく動かない。今年何かをやろうとするのは間違ってるよ、そのかわり準備をする期間にしなさい』っていうふうな内容だったんだよね」
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米満「私も、さっき占い見てきたんですよ」
大石「さっきだろ?(笑)さっきの占い年末じゃねえかよ(笑)」
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米満「違う違う、『あなたの2017年はこうでした』みたいなやつ」
大石「ああ、振り返りね」
米満「そうそう、なんか『あまり物事が進まなかった1年だったと思います、耐えた1年だったと思います』みたいに書いてあって、そうだったなって」
大石「そうだったの?」
米満「そうでしたね」
大石「何に耐えたの?(笑)」
米満「いろいろ(笑)」
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大石「そんなことがあったんだ、見えないところで(笑)」
米満「うん」
大石「今年は出会いもあったし、つながりが深くなったり、そういう年になって、来年が見えてくるような今年だったという…」
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大石さんの話を聞きつつ、追加で書き始める
 

米満「『と』って書いちゃった」
大石「え?」
米満「2017ねん『の』って書こうとしたのに」
大石「『年』を漢字で書けよ、ひらがなりこぴんじゃなくて(笑)」
米満「(笑)」
大石「そういう準備が結構できたなって実感が持てるような。年末になってそういうふうに思える、来年何か起きそうだなって予感が持てる1年になったのは、自分にとっては珍しいことかもしれないな。割と激しく動く方なので『今年はこうだった!』みたいな感想が毎年あるんだけど、今年は地味に種を蒔いたな、っていう。いや、いろんなことやってるのよ、Stella☆Beatsの活動を通しても、まずはアルバムを出して、デイリー1位を取り、シングル、卒業があったり、新メンバーの加入があったりして」
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米満「そっか、それも今年か」
大石「今までのイメージを払拭した曲をとにかく作って、今までやらなかったカラー制度を全面に出すっていうことをチャレンジして、それが終わってワンマンをやって、年末にかけて年明け発売のシングルの準備に入り、イメージチェンジ、新たなフェーズに入るっていう形で動き出す。周りを巻き込んでにわかにいろんなことが動いた感じになっているので、来年に向けていい流れができてるんじゃないかなって気がするよね。まあ、来年、シングルで結果が問われるんだけどね。今まで以上にプレッシャーのかかるシングルになっていて、それの成績次第で運命が変わるからね」
米満「でも大丈夫ですたぶん」
大石「そんな気がする」
米満「最近すごいんです、さっきの占いにも書いてあったんですけど、2017年は耐えたけど2018年はうまくいくみたいなこと書いてあったんですよ。何て書いてあったっけな」
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大石「ん? どこで見たの?」
米満「雑誌」
大石「雑誌かい(笑)」
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「雑誌」「雑誌かい」
 

米満「自分のやりたかったことが叶ったり、SNSでの発信が結構イイ、みたいな、良い方向だったんですよ。で、最近めっちゃいい夢ばっかり見るんですよ」
大石「幸せだね」
米満「いい夢って『お花畑でわぁ〜』みたいなのじゃなくて、怖い夢なんですよ。銃で撃たれそうになって、めっちゃ『ピピピピピ』って私に当てられてるんですよ、でもめっちゃ逃げてて『わぁ〜』ってなってて、そしたら全然知らない外国人の男の人が『ボン』って私の弾を受けてくれるんですよ」
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ピピピピピ
 

大石「『私の弾』って(笑)私に飛んできてる弾を身代わりに受けてくれるんだね」
米満「それを調べたらすごいイイ、みたいな」
大石「どう調べたの?」
米満「夢占い」
大石「(笑)」
米満「とか、謎に海にいるんですよ、で、おっきい魚がめっちゃ大量に釣れるんです。上がってくるんです」
大石「勝手に上がってくるの?」
米満「なんか『ピチピチピチピチ』みたいな」
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ピチピチピチピチ
 

大石「それ魚に襲われてるんじゃないの?」
米満「違う違う、なんか『大漁だぁ』みたいな感じになってて」
大石「ハトヤのCMみたいになってるんだ」
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三段逆スライド方式
 

米満「ハトヤ?」
大石「わかんないか」
米満「それもだし、キツネが出てきたんですけど、白いキツネだったんですよ」
大石「ほう、それは素晴らしいかもしれない」
米満「めっちゃイイって書いてあって」
大石「しっぽが7つに分かれてて」
米満「それは1つでしたけど、こぎつねでした、白いこぎつね」
大石「ほう、7つに分かれてるやつは七度狐って悪いやつなんだけどね」
米満「ああぁ良かった(笑)めっちゃかわいくて、しっぽふさふさの白いキツネが家に来たんです。そういういい夢ばっかり見るんですよ最近。きいちゃん(メンバーの新穂貴城)も、火事の夢見たって。いい夢見たって」
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大石「いい夢なの?」
米満「らしいですよ、メラメラ燃えてるのがいいって、黒い煙があるとダメで、モァ〜って燃えてるといいみたいな」
大石「火事って炎の夢ってことではなく? 家が燃えてるの? 自分の家?」
米満「わかんない(笑)」
大石「(笑)」
米満「本当にいい夢ばっかり見るから、期待してます(笑)」
大石「2018年はどんな1年にしたいですかね」
米満「2018年は、叶えたい」
大石「とは(笑)」
米満「メジャーデビューしたいですね。2017年は深まったんで、それを放出する年にしたい」
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大石「なるほど、深まるというか、貯まってきたんだね、いろいろ自分の中にね」
米満「終わるんですね今年」
大石「(笑)」
米満「終わる感じがしてなくて来年の目標が思い浮かばない。来年っていうかなんかもう私の中では始まってるかもしれない」
大石「それちょっとカッコいいじゃん、私の中では始まってるかもしれない(笑)」
米満「2017年が終わるっていうよりは、2018年の助走をしてるよ、みたいな感じ」
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大石「終わるというより始まりの予感の方が強いよっていうことだよね。カッコいいじゃん。カッコよくまとめてあげました、語彙がないんでウチの子たちは(笑)」
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米満「本読みますね、2018年」
大石「は?(笑)唐突なんだけどさ(笑)」
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米満「語彙力上げたいなって、大人に近づくにつれて、考えとかは大人に向かってると思うんですけど、その中身を大人にしたい」
大石「そうだね、まあ何にしても梨湖の場合は、頭の中でなかなかまとめられないというか、喋ってて『言いたいな』ってことがパッと思いついて『それを言いたい!』ってなるんだけど言えない、みたいな」
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米満「そう、なんか、ブログとか時間かけて文にすると結構自分なりの言葉とか出てくるんですけど、咄嗟に感想をどうぞって言われたときに、ありきたりなことしか出てこない」
大石「というより、喋ってて思いつくんだよね、それも後半の方で」
米満「そうそう(笑)」
大石「で、『それでね』って咀嚼するんだけど、言葉が出ないの(笑)『これ、何って言ったらいいんだろう』って」
米満「わかったわかった。2018年は、自信を持ちたい。自分を自分でわかってあげられる年にしたい」
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大石「また難しいこと言いましたよ」
米満「自信がないんですよ本当に。歌すごく好きだけど『歌いいね』とか褒めてくれない時期とかあったら『もう私ダメなのかな』みたいな」
大石「そんないつも褒め続けないといけないの(笑)お客さんはこれからはいつも褒め続けてください、いいですか(笑)」
米満「でもたった一人にちょっといいこと言われるだけでモチベーション上がるんですよ(笑)本当に自信がなくて、いつも人のことを『いいな』って思ってしまうんですよ。『それも私らしさだよ』って自分でわかる年にして、それが自信に繋がってほしいなって」
大石「ああ。自分らしさを磨くというより、自分探しの部分ですよね。これが私なんだっていうものをちゃんと見極められるかどうかっていう年だよね。それで、より自分自身のことを深めて、考えられるようになれば、それがプラスの力として働いて、自信になっていくっていうことだよね…って自分でまとめらんない(笑)」
米満「本当に自信がないんですよね…。この前気づいたんです、絶対『私この人から嫌われてるかもしれない』ってところから入るって。だから人見知りっていうか、自分から行けないんですよね、例えば後輩とか。それってどうしたらいいんですかね?」
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大石「それはもう考え方の問題だから、自信がつけばそんなこと考えることもなくなると思うんだよね」
米満「自信が欲しい」
大石「まあでも自信のない時期だと思うけどね、今くらいの年齢のときって。いろんなことにみんな迷うからさ、何が正しいのかもわからないというか、見極められないから、『これでいいんだろう』って思ってたことに足元を掬われたりすると、そのときのショックってものすごかったりするんだよね。ただそういうことを繰り返して初めて自信ってつくんで、これは逃げ道はないんだよな。ぶつかる以外はない。繰り返しですよ、まだ5年くらいはかかるよ。かかるかかる。だけど『ああ、これでいいんだ』っていうのを早く見つけちゃったらすごく楽になる。ただ、自信のない自分から逃げたいから、すぐに見つけたくなるんだけど、それは違って、ちゃんとついてくるものなので、自信って。『これならいけるわ』『これならやっていけそうだ』っていうね。そういうものに出会うタイミングですね。それ次第かなって。まあ、来ますよ、知らない間にね」
米満「来てほしい。書いてあったもん占いに」
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大石「(笑)」
米満「これでおみくじ引いてすごい間逆なこととか書いてあったらどうしよう、引かないでおこうかな(笑)」
大石「強い人は良いの出るまで引き続けるようなこと平気でするしね。でも、おみくじって読んでみると、良いことも悪いこともどうにでも受け止められるようなことが書いてあるわけ。それを自分の気持ちの中でどう折り合いをつけるかっていう話の、考え方の一つの提示をしてくれてるものだから。例えば、さっきも言ったけど、今年最初に引いたおみくじは『今年はバーンって行かないよ』って出たけど、それは要するに、良いときが来るためには準備が絶対必要ですよってことで、そのための努力は惜しまないように、それを先へボンボン行っちゃおうとすると失敗するぞってことだから。それって戒めだからさ。それを読んで『こんなんじゃ嫌だから』って良いのが出るまで引き続けるか、それを自分なりに考えて自分の中で納得させるか、っていうことだからね」
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米満「いやぁ一発勝負だな、おみくじは」
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大石「勝負ではないんですよ(笑)」
米満「おみくじもそうだけど、ぬいぐるみを買おうとするじゃないですか、そのぬいぐるみを選ぶときも、一番最初に手に取ったやつが、やっぱこの子だなみたいになる感じ」
大石「わかるわかる。ファーストインプレッションね。迷うけどね」
米満「そう迷うけど、でもやっぱり一番最初の子だみたいになるんですよね、毎回。もう運命なんですかね(右腕を頭上に伸ばして振り下ろす仕草)」
大石「『運命なんですかね』ってそんな振りあったっけ」
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運命!
 

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なんですかね!
 

米満「ちょ(笑)だから、神様が『それを取りなさい』って言ってるみたいな」
大石「言わない。神様はそんなこと言わない」
米満「いや言ってて」
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大石「言ってない」
米満「違うなんか、もう『ファー』みたいな」
大石「『ファー』じゃない自分で決めてるの」
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米満「ああ」
大石「自分で決めてるんですよ」
米満「決めてる」
大石「自分の目の中に入ってきて、『あっ』ってもうその時点で思ってるの。神様は関係ないわけ。自分の問題です」
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米満「はあ、そういうことあるなって」
大石「今言ったみたいに、この子は神様が会わせてくれたんだって思おうとするわけ、それっていうのが、自分の問題ではなく、自分以上の問題として『あなたと私は巡り会ったんですね』みたいな気持ちになりたいわけ。だけど実際問題は自分で決めるしかないんですよ。だから迷うんですよ。決めきれないから。『他もいいんだけど、こいつを選んだのは神様が言ったから』っていうのは、ある種言い訳をしてるわけ。自分で選んだものなんだって思えることが自信ですよ」
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■年内の連載を終えて、感想や周囲の反応など、どうでしたか?

米満「『好き』って(笑)」
大石「話がおかしいんだよなぁ」
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米満「違う(笑)『りこぴんの書く文とか、表現の仕方とか、すごい好き』って言われることが多くなった」
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大石「少なくともブログやツイッターに比べると、内容的にテーマを決めて書いてるからハッキリしてるしね。伝えやすいというか、見えそうで見えないところをハッキリさせてるような感じだから。みんなが想像しているものと合致するんじゃない?『こういうイメージ持ってたけど、やっぱりそうなんだ』的な」
米満「いざ『連載を書くぞー』ってなると全然出てこないんですけど、ふとしたときに『あ、私今考えてる』みたいな」
大石「そういうもんですよ。それをそのまま文章にできると一番良いんだけどね。それはもう残すしかないんだよ、後からその感覚には絶対なれないので」
米満「そう、残してたものを見ても思いつかなくて」
大石「そう、わかんなくなっちゃうし、すごく短い文になっちゃうしね」
米満「そうそうそう、それがすごく大変だったなって。だから思いつきにいかなきゃなって」
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大石「探しにいくってことだよね。それもある。何でもないときに『これについて何か言ってください』って言われればいくらでも出てくるんだよね、その瞬間は。でもいざそれを文章に置き換えようとすると考えちゃう。だから、書かないで録音してやってた時期もある。喋ると文字にしてくれるアプリがあるんだよね。もう連載31回やってるんだっけ、一つ節目を越えたような感じもしなくもないね。よく続いてますよ今のところは。危ない回も何度かありましたけどね(笑)クッソ忙しいときに全然手がつかなくて、編集さんに『今回は掲載日ずらしますか』って言われたの。でも『ずらさない!』って(笑)そっから2時間必死に書いて(笑)やっぱりね、連載物って飛ばしたら終わりだからさ、意地でも頑張んないといけない。余裕があるときは全然平気なんだから、ストックできるくらいやっとけばいいんだけど、旬の問題があるんだよね。自分の考えてる旬のときはものすごく面白いネタなのに、2週間経つと…」
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米満「そうなんですよ、何これってなっちゃう(笑)」
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大石「だからやっぱり思いついたときに録音しとくのはいいのかもしれないね。後で聞いたら恥ずかしいかもしれないけどね(笑)私の方の連載は一応音楽がテーマになってるんだけど、少しでもかすればいいくらいにしてるのね。音楽性の話とか音楽の話とかではない話ばかりしてて、『どうやってこの話題を音楽とくっつけようかな』なんてことを考えたりもするの。だからまあ、どんな話でもできるんだけどね。やっぱり音楽の話って、音楽やってる瞬間じゃないと出てこないんだよね。真夜中に音楽を聴かずに音楽のことを考えようとしても何にも降りてこないからね。作詞をするとかはまた別なんだけど。音楽の話をしようってのは、誰か相手がいるわけでもなく、音楽もかかってないところでは考えようがない。例えばスタジオに居るだけで全然気分が違うし、楽器を触ったりするともっと違うし、そういうシチュエーションとかによって全然出てくるものが違ったりするから、できるだけスタジオとかライブハウスとかに居たいんだよね。そうしてないと音楽やってる感覚がなくなっちゃう。デスクに座っててもあんまり音楽的な活動ではなかったりするんで。本当の意味での音楽の話をしようとしたら、やっぱりスタジオとかで書かないとできないかなって思うようになってきたよね。それは評論家みたいなものなら書けるのよ。だけど、音楽のことを書こうとするんだったら、本当に音がある場所じゃないと違うんだなっていうのは、30回書いてて気づいたっていうか。音のある場所、スタジオでもライブハウスでもね、やっぱりそういうところに居るのって全然気分が違うじゃない」
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米満「家に居るときと、自分の部屋に居るときと、お風呂に居るときと、美容室に居るときと、電車の中に居るときと、違う」
大石「家に居るときと部屋に居るときってどう違うの(笑)リビングに居るときってこと?」
米満「そうそう(笑)でもお風呂に居るときが一番浮かんできます。だからお風呂上がってすぐもう携帯にメモしてみたいな」
大石「リラックスしてる証拠だろうね。さっきの話で夢の話が出てきたじゃない? 例えば、今日見た怖い夢をどういうストーリーだったかって思い出しながら書いてみると一本の話になるわけじゃん。それってどっかしら頭の中にインプットされてるものが出てきてるわけだから、面白いんだよね。結構覚えてるじゃん? 魚がさ、『大漁だー!』って言ってるんでしょ?」
米満「ペチペチペチペチ」
大石「それ、画が浮かばないから読んでみたいのよ、どんなストーリーだったのか。釣ってたら魚の方から寄ってくるみたいな、映画であったよ『キラーフィッシュ』って魚が飛んでくるやつ、それみたいな感じだもんね、面白い。そういうのも連載にあってもいいかもしれない。夢のお話。その話は君しか言えない、他の人には見えないものからね」
米満「あったらいいのにな、頭の中の録画機能。本当にあったらいいのにな。あったらいいのにな」
大石「(笑)何で3回言うんだろうね」
米満「(笑)今ももう見てるこの景色を、このままめっちゃ高画質で録画できたら」
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大石「撮ればいいじゃん(笑)4Kで撮れるよ(笑)」
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所属事務所からの眺め ちょうど夕暮れ時でした
 

米満「いやーなんか、ずっと残せるし。まあでもそれがないから、言葉があったりするのかなって思うけど。あ、これ連載で書けそう」
大石「すぐメモんないとだめだよ(笑)」
米満「(笑)」
大石「変わっちゃうから面白いんだよね。同じではないっていうね」
米満「この間の最後の定期公演で思ったのは、あの日歌っててすごく気持ち良かったんですよ、初めての感覚だったんです」
大石「結構トランス状態にみんな入ってたからね。だって8曲繋がってるんですよ」
米満「そう8曲連続で、しかもなぜか歌詞の気持ちがすっごい入ってきて、自分じゃない人が歌ってるみたいな感覚になって、すごかったんですよ。その雰囲気とか、どうしてそうなったのかみたいなのを全部覚えときたいなって思ったんですけど、でもそれはあの空気だからできたし」
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大石「まあ、特別感のあるライブだったからね」(編注:数年間続いた会場での定期公演の最終回でした)
米満「だったからこそ、ああなったわけで、その気持ちを覚えてても、全く同じっていうのはないんだなって」
大石「だからこそあの回が特別だったって思えるわけじゃない? それはもういい思い出としてインプットしておくべきだし。アーティストとしてもタレントとしても通過点ってあるからさ、その一つのターニングポイントになってるんじゃない? そういうライブって大事で、俺はもうワンマンがまさにそうだったと思ってるし。よく出来てたからね。グループで歌ってる以上は、同じ気持ちが共有できるかどうかっていう瞬間じゃない? この間のライブは、この場所で定期的にライブをやってたのが終わっちゃうんだなって、終わっちゃうからこそ、こうしないといけないっていう、自分を納得させるって言うとおかしいんだけど、そういうような気持ちが間違いなくそれぞれにあったじゃない? それが重なった瞬間っていうのは、普段出ないものがやっぱり出るよね。なので、2018年は6notesプレゼンツ、TSUTAYA O-EASTライブっていうのをやってもらいましょうよ(笑) O-EASTでやりましょう。会場は押さえるので、編集長にお金を出してもらって(笑)」
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米満「EAST、やりたい」


■2018年はどんな年にしたいですか? 〜漢字1文字で抱負を語る。

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大石「私は『芽』ですね。種を蒔いたので、2018年は芽が出る年にしたいですね。いろいろな芽が出て、焦らずじっくりと育てていければいいかな。個人的にも全然やってなかった活動をいっぱいしようって思ってて。ステラビはステラビでやるとしても、ラジオの業界に戻ろうかなみたいな話が出てたりとか、新しい企画物とか、全然手をつけてなかったんだけど、いろいろとできそうな予感がするので。古い仕事みたいな感じだけど、新しく2018年版に焼き直してやろうかなと思ってるんで。結構それを考えると楽しくてね」
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米満「私は『柔』」
大石「元戻っちゃったじゃん」
米満「違う(笑)自分らしさ、私らしさを出していきたいなって思ったんですけど、でも『自』も違うし『私』もなんか違うなって思って。柔らかさを全部に出して、自分を見失いたくないなって思って。あとは、いろんなことに柔軟に対応する、みたいな」
大石「まあ、いろんなことを柔らかく受け止められる人だよね。受け止めて、咀嚼して、柔らかく返すっていうことだよね」
米満「『ガガガガーッ』って来たときに、あんまり傷つかないように『フーッ』ってやって」
大石「『ガガガガーッ』って来て『むにゅー』って受け止めて『ほわー』って返すんだよね。至極私は理解ができます」
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むにゅー
 

■対談終了〜からの…

大石「一つお知らせなんですが、2018年からの米満さんの連載、さらに内容のボリュームアップを図るために、月1回になります。最初が1月7日の予定なんですけど、できますか?」
米満「なんか感じるでしょたぶん」
大石「感じるよ、年頭だし」
米満「初日の出見に行こうかなって」
大石「そうですか」
米満「見に行ったことないんですよ。2017年はカウントダウンライブ終わって、朝5時くらいに家着いて、寝ちゃったんですよそこから」
大石「何も出来なかったんでしょ?」
米満「そう何も出来なくて、初詣も行けないわ、寝て起きたら夕方の5時くらいみたいな」
大石「12時間寝てたってことだね」
米満「そう(笑)本当に何にもしなかったなみたいな、せっかくお休みだったのにって思って。だから今年は寝ないで初日の出見に行こうって」
大石「行って、帰ってきて、7時に寝て、夜の7時に起きるみたいな」
米満「やだー初詣行きたい」
大石「もう一連にした方がいいよ、初日の出を見て、帰ってきた足でもうすぐ初詣行った方がいいよ」
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米満「ですね。絶対おうち帰ったら寝ちゃう」
大石「とにかく7時半から夜の7時半までは寝るわけだから」
米満「(笑)」
大石「12時間睡眠だから」
米満「やだなー寝るのやだなー」


Text & Photo:芳田賢明

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  5. Siriusは、夜空で一番明るく輝く星と言われています。私たちも、その名前に羞じないバンドになりたくて、Siriusと命名しました。いつかSiriusが一番のガールズメタルバンドだと言われるくらい、みんなが燃えるバンドになれたらなと思っています。 Sirius集合

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LINE_ALBUM_BON.井上 使用可能写真_240318_3 わたしが伝えたいのは、「ありのままの自分でいいんじゃねぇか?」ということ。BON.井上 インタビュー!

TikTokフォロワー数が35万人超え!総再生数1億5千万回超え!今、大バズり中のBON.井上。みず…

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