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【連載】大石孝次の「音楽な日常」第150回

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2023年の序章

2023年の最初のひと月はとても悲しいものになってしまった。

高橋幸宏さんが亡くなった。
日本のロック、ポップス、フュージョンなど様々な音楽の伝道師のような人でした。
ファッション、カルチャー、そして先進的な音楽性。
海外文化といち早くまさにフュージョンした憧れの存在。
ミカバンドからイエロー。
まさに時代を変える程の活動で、シーンのおおきなうねりに巻き込まれたのです。

年明けからこのような残念なお知らせがあるとは思ってもみませんでした。

そして間もなく、イギリスからの訃報。
伝説のギタリスト、ジェフベックが亡くなりました。
ジェフベックが地元の横浜でクリスマス時期にコンサートを開いたのは42年前かなぁ。
その時の会場は文化体育館でした。
TVKのコンサート情報CMを毎日観ていました。
ヤードバーズの3台ギタリストがついに欠けてしまったのですね。
とても残念です。

そしてトムバーレインの訃報はアメリカから。
革新化されたバンドテレヴィジョンを率いて、NYパンクの礎を築いた輩。
UKと一味違うパンクとニューウェーヴが適度にミックスされたようなエッセンスは凄いの一言。

そして、伝説の巨人であり憧れのロッカー鮎川誠さんが亡くなってしまった…
仕事中に訃報を知り、やばい、このまま考えてしまうと使い物にならなくなる…と思い、
一旦頭の中をリセットして仕事に集中しました。

体調不良の件は聞いていましたが、そこまで重篤だったことは知りませんでした。

シーナさんのラストライブになった日比谷野音。
仕事を終わらせて会場に開演に遅れて駆け込み2/3以上はライブを観ることが出来ました。
ライブ終了後にバックステージで鮎川さんとご挨拶と握手をさせて頂きました。
とても大きくて厚い手にびっくりしながらも、この手からあのロックが産まれているんだと実感。
本当に嬉しかったです。

でもその日がシーナさんとのお別れになるなんて思ってもいませんでした。
その後も何度かライブにお邪魔して、最後に観られたのはコロナ前ギリギリの3年前でしょうか。
大好きな曲「I LOVE YOU」を演奏してくれたのは最高の思い出になりました。

鮎川誠さんの葬儀は2月4日17時より代田橋「星かげの迎賓館」にて。
一般の参列も可能です。
https://sheena.cc/kyoka/

新年はなかなかにハートに厳しいスタートになりましたが、先達が教えてくれた事を今一度嚙み締めています。
心を落ち着かせ今一度音楽と対峙してみる、そんな瞬間がやってきたと思うようにしています。
自分の骨格を作ってくれた音楽の数々を検証し、なぜそれがここまで自分に影響を落とし続けているのか。
そんな事を考えてみるきっかけになっています。

昨年は音楽を創る活動が出来ませんでした。
今年はまた気持ちをリセットして、音楽を創造する楽しさを更新していこうと思います。
しばらくそういった気持ちになっていなかったのですが、先輩たちの背中を改めて見て、そんな気持ちが奮い立っています。

昨年、福岡で行われた大村雅朗25thメモリアルスーパーライブのドキュメントをNHKで観ました。
コンパクトな特集番組でしたが、自分の音楽感に大きく影響を及ぼした大村さんへのリスペクトを再確認すことが出来ました。
何をもって創造するか、創造する楽しさが蘇った瞬間でした。

そうやって先達たちからキチンと教わり、また進んでいかなければいけないのです。
それが後輩としての務めであるからですね。

新しい作品作りに闘志が燃えてきました。
本年も頑張らないと!

それでは今回はこの曲でお別れします。
高橋ユキヒロソロアルバム「音楽殺人」に収録のラストナンバー。
1980年のYMOワールドツアーでも演奏され、多くの支持を受けている名曲です。
高橋ユキヒロで『THE CORE OF EDEN』。

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