『SOON再び』
11月20日土曜日。
待ってました。この日がやってきましたね。
今日までいま一つリアリティがありませんでした。
九段下駅で電車を降りて地上に出て緩やかな坂を上がっていくと、オリンピックを機に葺き替えられた正八角形の屋根の上に燦然と輝く玉ねぎが見えてきました。
そうですここは日本武道館です。
第120回でお話しした高中正義のデビュー50周年を記念したコンサートの日がやってきました。
そして40年前に観た「虹伝説」コンサートが完全再現される日です。
通りから門をくぐって北の丸公園に入り、そのまま行けば武道館がひっそりと佇んでおります。
う~む、武道館に来るのは4年振りくらいかな。前回は仕事で来ました。
武道館の正面に来ると大きな看板が。
これを見るといよいよ気持ちが高まります。
やはり今回は40年ぶりに完全再現される「虹伝説」のライブを観られるのが本当に楽しみです。
40年前は5月21日に神奈川県民ホールで観ております。
時は流れ今回のライブで当時のメンバーはDrの宮崎まさひろさんと高中の2人だけ。
どんなライブが展開するのか期待大です。
会場に入り着席。ステージ上を見るとセンターのギター周りの機材はなかなか大変そうでしたが、それ以外は立て込みを含めて割とシンプルにまとまっています。
ステージバックの、あの大きな虹の輪は健在でした。
席に着いて気付きましたが、最近視力が低下しており遠くが見えにくくなっております。
それでも眼鏡を普段から持たないようにしているので、本日も持たずに来てしまった!
まいった、ステージがボケて見えないよ!
困っておりましたが、ライブが始まるとステージ後方のスクリーンに映像を出してくれました。
ステージ上の展開をリアルタイムで確認出来てこれはありがたかった。
会場内の平均年齢は相当に高いので、これがないとみんなステージで何かが起こっているか分からなかったですね(笑)
「虹伝説」のパートは、正に40年前と同じく進行していきました。
40年前との違いは、なんといっても照明機材です。
最新のライティングシステムをふんだんに使った演出は、物語の展開を更に盛り上げておりました。
音響も素晴らしく進化しましたが、照明もシンプルな設定に見えて相当に頭の良い機材なので出来ることは格段に素晴らしく、やはり武道館クラスのサイズの会場ではそのパフォーマンスが存分に楽しめました。
ギターは主にストラトでの演奏でしたが、もちろんYAMAHA SGも健在でした。
「虹伝説」はアルバム収録順のストーリーに合わせた展開。
大好きな「Soon」が演奏されると、やはり興奮もピークになります。サビのリフはやはり高中節の真骨頂でした。
そしてラスト「You can never come to this place」は40年の時を超えて感動でした。
そして「虹伝説」パートは終了。
40年という時間の流れを武道館全体で感じられた、不思議な時空間でした。
18歳でデビューして50年。虹伝説は28歳だったんですね。若々しくて脂がのっていましたよね。
高中が切り開いたインスト音楽のセンスや可能性は時代にマッチし、メジャーなものになっていきました。
フュージョン、クロスオーバーに留まらなかった経験と多様性から誕生した音楽感は多くの人の支持を受けました。
そしてコンサート後半は高中の歴史を振り返るような内容になりました。
今年35周年を迎えるAMAZONSがゲストコーラス。
懐かしい曲たちを盛り上げてくれます。
久々に聴いた生の斎藤ノブさんのパーカスもカッコよかったし、岡沢章さんのぶっといベースは最高。
40年前は生まれていなかった若手キーボードの2人もいい仕事してました。
本編の最後は「Tropic Bird」「Ready to fly」そして「黒船」と怒涛の高中サウンドの洪水。
そしてアンコールで「BLUE LAGOON」でした。
日本武道館、やはりすごい会場だった。日本最強です。
音響もばっちりだった。
誰もが辿り着きたい最終地点としてこのまま君臨し続けてほしいと素直に思いました。
Super高中Liveを武道館で観ることが出来て本当に良かったです。
50周年を迎えても、3時間に及んだ演奏を弾き切った魂に感服いたしました。
コロナで閉ざされていた期間を超えて、一堂に会して音楽を聴く喜びを今一度体験させてくれた、今回のコンサートに改めて感謝いたします。
これからも高中サウンドを追求し続けてほしいです。
それでは今回お届けする曲はコンサート本編ラストに演奏された名曲。
サディスティックミカバンドで「黒船」
2007ver:https://www.youtube.com/watch?v=5p7pJFLQizA
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