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【連載】大石孝次の「音楽な日常」第38回

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昭和と言われた時代が、来年さらに昔に思えるようになることとなりました。

年号が新しく変わるわけですが、平成生まれもそうなると珍しくはなくなるのです。
昭和は激動の時代として人々の中に残された歴史がありますが、平成はどのような時代として人の中に残るのでしょうね。
そして新たな年号がどんなものになるのか。

希望や期待を持って未来に向かえる、そんな文字がチョイスされることを願うばかりです。
さすがに適当に歳も取ったので、生まれた時代が古くなっていくのは仕方がありませんが、じわりと一抹の寂しさを感じる今日この頃です。

そんな、我が愛しき昭和の時代に存在していたアイドル(自分史の中では中期の)について、少しだけお話ししてみたいと思います。
アイドルに関してあれこれ語ろうとすると、元々レコードショップで働きながら学んだ人なので、一朝一夕には語り尽くせないのです。
なので、まさに昭和から平成に変わろうとしているぎりぎりの時に気に入っていた曲を少し紹介します。

先ずはアルバム「ゆうゆ光線」に収録されている珠玉の楽曲、岩井由紀子「秘密のクロール」。
おニャン子クラブのゆうゆこと岩井由紀子の1stアルバムに収録された、とても清涼感のある仕上がりの曲です。
ひと夏の思い出的な、女子の心情を歌った内容で、この曲と同じモチーフとタッチの曲に、松田聖子「TRUE LOVE~そっとくちづけて」という永遠の名作があります。
「TRUE LOVE」は1980年に発売された「青い珊瑚礁」のカップリングなのですが、1987年に発表された「秘密のクロール」までに時代的な変化の片鱗を感じることが出来ます。
でも、根底にある「女の子の気持ち」的な部分は、普遍的なものとして同様に語られているところが面白いし、且つまた王道なのであります。
岩井由紀子の独特の声質とやわらかい表現、時代感のあるサウンド(これを透明感や清涼感と呼ばれた)が懐かしくも気持ちの良いまとまりになっています。

続いては、島崎路子「悲しみよりもそばにいる」。
島崎路子のデビュー曲であるこの楽曲は、初めて聴いた時からアレンジのカッコよさ、展開の感情やドラマ性に一発で惹かれました。
そこにのせる独特のウィスパーボイスが相まって、新しいアイドル感を覚えた作品です。
面白いことに、当時、島崎路子をテレビやラジオで観たり聞いたりしたことが一度もなく、自分的には幻のアイドルという存在です。
このコラムを書くに当たりYouTubeで検索したところ、PV的な映像がアップされており、初めて歌っている姿を拝見しました。
あくまで自分としては幻の存在的な感じだったので、実際に観てしまうのに今更ながらの抵抗感も少しありましたが、今となっては30年前のお話なので安心して観ることが出来ました(笑)
なぜ執拗にこの曲が印象に残ったのかと思っておりましたが、楽曲制作に携わっているミュージシャンが自分の好きなメンツだったと知り、なるほどそれでかと納得いたしました。
自分は持っていたのですがアルバム「フルーレ」は当時、CDが廃盤になったころにアイドルものプレミアCDでは一番の高値になっていたことがありました。
そんな事もあったので、更に神秘性を感じていたことは否めません。

最後は、南野陽子「あなたを愛したい」。
これも同じく88年の作品で、平成を迎える前年になります。
なんともゆったりとほのぼのとしながらも、切なさに支えられたサビの展開と、正しく決着するサビ終わりの帰結。
この時代をある種象徴する正しいアイドル感の楽曲なのです。
テンポはミディアムスローで南野陽子のキャラクターの良い面にスポットが当たっており、独特のほっこり感はこの人ならではのものであります。
正統派アイドルが持つ清潔感や成立性が認められる人は多くありませんでしたが、トップオブザ的な位置で正しく提供し続けた事は大きな功績だと思います。
歌にのせられた温かみのある声とぎこちない柔らかさが、最大限発揮された曲として心に残っております。

というような感じに、ここ最近、昔の曲をいろいろと聴いてみたりしています。
言い出したらきりがありませんが、珠玉の楽曲はまだまだ山のように存在しております。
そして今尚、色褪せることなく存在し続けております。

また少しづつでもご紹介していければと思っております。

それでは最後にこの曲を聴きながらお別れです。松田聖子「Only My Love」。

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