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【連載】大石孝次の「音楽な日常」第66回

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I want love についての考察

「I Want Love」はエルトン ジョンのアルバム「ソングス・フロム・ザ・ウエストコースト」に収録された楽曲です。
発売は2001年。

初期の名盤はアナログ時代に一通り体験しておりますが、近年の作品に関してはほぼ聴いておりませんでした。

この曲との出会いは、まさに偶然のような物でした。
アルバムがリリースされた時期より数年後の事ですね。
NHKで放送されていたアメリカのTVドラマ「アリー・マイ・ラブ」。
非常に面白い内容で、当時のNY・TV業界のワーキングガールが主役の社会派コメディです。
NHKが輸入していたアメリカドラマ(大人向けも子ども向けも)は賞を獲得する秀作が多く、とても楽しみに観ておりました。

シーズン幾つだったか既に覚えておりませんが、冬、クリスマスのシチュエーションだったのかなぁ…定かでない。
とにかく外は雪が降る寒い夜、傷心のアリーにナイトクラブでシンガー(本人でした)が歌った曲が「I Want Love」でした。
そのシーンや曲をバックに雪の道を歩くシーンなど、とにかく最高にいい映像と音楽だったのでした。
そのドラマを一度しか観ていないし、しかも20年近く前の事なので本当にうろ覚えなのですが、その曲の事は頭にしっかりと刻み込まれたのです。

曲名も分からないままだったのですが、曲の頭の「アイウォントラブ」(これも適当に覚えた)サビのメロディを初見で覚えました。
さて、これをどうやって調べるか、それが問題なのでした。

その当時はまだまだ今のようにwebやSNSで調べられない事はない、なんて時代ではありません。
まだまだ発展途上でトラフィックも未発達な時代でしたから、アナログなパワーを駆使しなければ調べにくい訳です。
さてどうしよう?

その当時は声優さんのラジオやCDを制作していた時期だったのですが、楽曲の制作を一緒にやってくれたミュージシャンがいました。
その名は「まっちゃん」。
苗字に松の文字が付いている人は、大抵の場合「まっちゃん」という愛称で呼称させていただきます。

その松ちゃんがエルトン・マニアなのです。
それを思い出して、松ちゃん宅にお邪魔した際、少ないヒントで曲を解明してもらいました。
頭のフレーズとサビのフレーズを鼻歌で伝えます。
一瞬考えたら、即座にこれだよと言ってCDを取り出してくれます。そして中身を確認いたしました。
そうすると…あのドラマのシーンがよみがえるピアノのフレーズがスピーカーから流れだしました。
おぉ!さすがはエルトン好き。一発だった。
確かに印象的で泣けるミディアムのバラードなので、シングル・カット曲と同じようなテイストではありますが、言ってもアルバムの収録曲。
それをしっかりインプットされているとは流石なのです。

この曲が好きになり、ふと頭に浮かんで口ずさむような事がたまにあります。
一つの曲との出会いにまつわるエピソードでしたが、こんな風にインプットされる事になるとは面白いですよね。
その当時の事をこれをきっかけに次々に思い出していく事になったりします。

今日は湯豆腐を食べながら一杯やろうかと思った時に、ふと頭の中でこの曲が鳴りました。
この曲を思い出しながら湯豆腐を作り、食卓に料理と器や薬味などを並べ、お酒は冷蔵庫で冷やしてある冷酒で。
それを食べながらこの曲も肴に一杯やりました。

楽しい事も悲しい事も内包しているこの曲のメロディは、様々な感情を揺さぶります。
それだけに、いろいろなシチュエーションにフィットした楽曲なのでしょう。

という事で、今回はご紹介したこの曲をお聴き下さい。
エルトン ジョンで「I Want Love」
Spotifyでも視聴出来ます。

https://www.youtube.com/watch?v=ufbexgPyeJQ

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