シンガーソングライター「結花乃-yukano-」のコンベンションライブが7月7日、Music Restrant「ラドンナ原宿」にて開催された。
この日のライブの主役である「結花乃-yukano-」の前情報はほとんどない状態で会場に来ている。
正面後ろ奥のソファーに座り、関係者に配られたアーティスト資料に目をやりながら、会場内に流れる心地良いBGMに耳を傾ける。透き通った声と、ココロにひっかかる言葉たち。
「これが結花乃さんの曲なのかな」
そうしているうちにライブが始まった。
オープニングSEは「結花乃」自身のオリジナルソング「ハクモクレンの木」。ステージ奥のスクリーンに、歌詞と、それに連動したイラストを映し出すという演出。エバーグリーンなメロディに会場内が穏やかな空気に包まれた。その後、MCに紹介され本人が登場、ライブが始まる。
パーカッションとアコースティックギター+同期音源というアコースティックな演奏形態。
9月7日に発売されるデビュー作「花一匁(はないちもんめ)」は、全編「花」をテーマに制作されている。
その中から、どこか物悲し気であり、情熱的なリード曲「花一匁」、カバー曲の「やさしさに包まれたなら」と展開していく。通常と違う関係者達の前でのライブということで、緊張した表情は隠せないが、持ち味である透明感ある声と、生きた言葉たちは確かにそこにあった。
曲間のMCでは、医大、看護師というキャリアから、シンガーソングライターへの転向エピソードや、今後への想いを聞かせてくれた。
最後の楽曲「また明日~タイムスリップ~」まで約一時間ほどのステージだったが、彼女のバックボーン、音楽への想い、未来への決意、そしてとても素直な人となりまで、しっかりと表現出来た良いライブだった。今後、このまだ名もない種がどんな風に咲き、どんな色の花に育っていくか楽しみで仕方がない。
文 :近藤薫
【編集長の完全なる個人的感想】
ほんとうに素晴らしい歌声だった。美しい声にはどんなスキルも太刀打ち出来ない。息の混ざり具合と声の響きが絶妙。ただ、ひとつ残念だったのが、演奏編成が同期をいれたスタイルだったこと。あれだけ生きた歌と生きた声を操れるのだから、オリジナル音源を表現出来なかったとしても、生演奏での歌を聴いてみたかった。アコギ、パーカッション、ピアノの3ピースでも構わないので。それから、マイクの使い方、チョイスをもっと研究すると唯一無二のその声がさらに引き立つのかなと感じました。個人的にお金を払ってでもまた観たいと思えるアーティストでした。
【編集長 近藤薫 プロフィール】
1999年、ポリドール(現UNIVERSAL MUSIC)よりロックバンド「スィートショップ」のボーカリストとしてメジャーデビュー。2002年にバンド解散後、ソロ2nd Singleとしてリリースした「ハロー&グッバイ」がアニメ「テニスの王子様」のエンディング曲になりヒット。同時に作家活動もスタートさせる。主な楽曲提供アーティストとしては、V6、AKB48、東方神起、テゴマス、℃-ute、Juice=Juice、鈴村健一、郷ひろみ、柏木由紀、下野紘、渡辺美里、マオ from SIDなど。
【作品詳細】
Title:「花一匁」 はないちもんめ
<収録曲>
1.Prologue
2.花一匁 はないちもんめ
3.乙女の華歌
4.黄色いヒヤシンス
5.ひみつの花
6.また明日 ~タイムスリップ~
発売日: 2016年9月7日
価格: 1,620円 (税込)
品 番: PVE-0017
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