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READY TO KISS。9執念(周年)公演を開催。傷なんて隠してしまえばいい。そのたびに、新しい魅力を見せてきたからこそ、今もたくさんの人たちの支持を得るグループとして歩み続けているのだから。

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本当なら、8月に行うはずだった。だが、メンバーを襲ったコロナ禍によるアクシデントから公演を延期に。改めてREADY TO KISSは、10月18日に池袋harevutaiを舞台にグループの活動9周年を祝う「READY TO KISS 9th Anniversaryワンマンライブ『READY TO SUMMER~これがうちらの晴れ舞台~リベンジ公演』」を行った。

「キスで世界を埋め尽くす」をコンセプトに掲げ、活動を始めたのが2013年9月。翌、10月にREADY TO KISSはデビュー公演を行い、スタートした。オリジナルメンバーは、いない。活動9年目に入ったメンバーの上原歩子は、一度卒業し、復帰という形で在籍している。この9年間の中、たくさんのメンバーが加わり、いろんな形で旅立った。何度、「このメンバーでなら」という言葉を繰り返してきたろうか。その言葉は、これからも繰り返されるだろう。大切なのは、グループとしての活動を止めないことだ。

ここまで、メンバーにまつわる躓きがなければ、グループの状況や環境が今とは変わっていたかも知れない。ここへ至るまでに、何度も大きな夢をつかみかけては、そのたびに躓き、何度も振り出しに戻ってきた。それでも、グループを愛する人たちが支え続け、その都度、READY TO KISSの姿に心を奪われた人たちが支持し、9年間という時を歩み続けてきた。傷だらけのグループ??いやいや、新たなメンバーが加わるたびに、傷なんて隠してしまえばいい。そのたびに、新しい魅力を見せてきたからこそ、今もたくさんの人たちの支持を得るグループとして,READY TO KISSは歩み続けているのだから。

勢いよく駆けだしたパンキッシュなポップチューン『突撃シャングリラ』から、今宵の幕は開いた。「突撃!突撃!」と熱く声を上げるメンバーたち。『突撃シャングリラ』には、何度もアクシデントを乗り越え、そのたびに突撃する気持ちを胸に未来へ進み続けるグループの意志が記されている。その気持ちを、今のメンバーたちが力強い声で歌っていた。楽曲に込めた思いを、そのとき毎のメンバーたちが実感を持って歌う。そこへリアリティがあれば、見ている人たちの心にかならず思いは刺さっていく。

ここからは、READY TO KISSの歩みを支えてきた曲たちを次々と歌唱。メンバー個々に、表現面での経験値の差を感じるのも正直な感想だ。でも、楽曲自体の完成度が高いからこそ、それぞれの曲に込めた思いと、今のメンバーたちによる思いの差が近づくほどに、一つ一つの楽曲の輝きに変化や成長が描き現される。活動初期から歌ってきた『トップシークレット〜切ない極秘事項〜』に、いまだ初々しさを覚えるのも、それが理由だ。

カフェメシリーズ曲『ブルーベリー・ヨーグルト・スムージー』で見せた、メンバーたちの甘い歌声と表情。今はまだ酸っぱさのほうが先行しているかも知れない。でも、時の経過と共に甘さが増してゆくのなら、むしろ病み付きになる…と、期待したい。

ダ!!洒落た歌詞も印象的。ご当地ラブソングシリーズの『成増になります』で見せた、キラキラと輝く姿。この日の舞台になった池袋harevutaiは、さまざまな映像演出を仕掛けやすい場。メンバーたちの華やぐ気持ちと映像による演出が重なり合ったことで、いつも以上に気持ちを華やがせていたのも嬉しい。

この日より、新衣装をお披露目。メンバーたちのねっとり甘い歌声と妖艶なパフォーマンスを通して、観客たちに恋心を伝えた『君恋』。大人の色気を感じる告白なのも、今のREADY TO KISSらしさ。ハード/パンキッシュ/ポップ/刹那メロな世界観が炸裂。V系オマージュシリーズの一翼を担う『サイレンとジェラシー』でメンバーたちが見せた、気持ちを一つに熱く。でも、甘い声を響かせるライブ姿。足を高く蹴り上げる様も交え、力強く踊る姿も凛々しくて格好いい。

ダ!!洒落た『嘘つき、キツツキ』では、READY TO KISS流のダンスロック・スタイルを提示。病んでる主人公の執着した心模様を、切ない乙女色に塗りかえる彼女たちの歌声も、この曲に深みを与えていた。V系オマージュシリーズ曲『呉れない』で見せた、思わずヘドバンしたくなるドラマチックな展開。哀愁味をたっぷり詰め込んだ彼女たちの歌声から悲痛な心の叫びが見え隠れする様も、嬉しい見どころだ。

この日、初披露した新曲の『愛A.S.A.P』。A.S.A.Pとは”AS SOON AS POSSIBLE~できるだけ早く/すぐに”という意味。メンバーいわくRIZAP調の楽曲。ライブでは、この日だけの公開となる限定映像を投影。ユニゾンしたギターの旋律からの始まりがREADY TO KISSらしい。自分に愛を注いでくれる身近な人たちへ「今すぐに大好きと伝えよう」という思いと、地球の滅亡という大きなテーマを重ねあわせ表現しているところも、愛ある深いメッセージを届けるREADY TO KISSらしさ。背景に映していたMVも、いずれ公開してもらいたい。

タイの民族音楽風のSEから、パンキッシュに変貌。ダ!!洒落たご当地ラブソングシリーズの『タイに行きタイ』。続くカフェメシリーズ曲『エメラルド・クリームソーダ』で見せた、アイドルらしさを全開にした甘えた姿。いろんな歩みを重ねようと、この曲たちが流れるたびに、カラフルな衣装で歌い踊る彼女たちの姿に刺激を受け、胸がキュンと鳴る。

「今回も振り付けやスケージ構成を通して、メンバー一人一人の姿を楽しんでいただけていたらとても嬉しいです。READY TO KISSの今の魅力は全力疾走ライブ。そして、メンバー一人一人の強い個性です。メンバーが変わっても、どこのユニットにもかぶらないREADY TO KISSらしいカラーを大切にこれからも活動していきたいです。10年目のREADY TO KISSも引き続き応援お願いします」(上原歩子)

「9年間の歴史あるREADY TO KISSの中、半分以上の時間を過ごさせていただいていることに幸せを感じています。本当にいろんなことがありました。嬉しいことも楽しいこともたくさんあったけど、つらいこともあって。でも、応援してくださるみなさんがいるから、ここのステージで輝くことができています。READY TO KISSとして夢をあきらめずに追いかけたいと思っています。みんなともっともっと大きな景色をまた観たいし、成長し続けるとみんなに誓います」(牧野広美)

「世界で一番楽しいライブを届けます」。たった一度の人生だからこそ、アイドルとして輝く道を選んだ今の自分をもっともっと輝かせようと、メンバー一人一人が笑顔で『自由な女神』を歌っていた。さぁ、もっともっと高く舞い上がれ、この気持ち、空に映れ!!

メンバーたちが、キラキラとした声で「STAR LIGHT!!」と叫んだ瞬間、気持ちが瞬時にてっぺんまで高まり、嬉し涙が込み上げた。『STAR LIGHT〜星色のこの気持ち、空に映れ〜』、本編最後に歌った1stシングル曲の『ChuChu』ともに、活動初期から歌い続ければ、大勢の仲間たちと心を結びあってきた曲たちだ。「好き」で心を埋めつくす2つの曲へ触れるたび、彼女たちと僕らは最強に無敵な関係になれる。その気持ちを感じ続らけれる限り、どんなに形を変えようとも、READY TO KISSを応援し続けていくのだろうなと思う。「ChuChu好きだよ」と歌うメンバーたちに向け、大勢の人たちが心の中で「俺もー!!」と叫んでいたことも伝えておこう。

アンコールでは、ふたたび新曲の『愛A.S.A.P』を歌唱。「大切なあなたへ 大好きと伝えよう」と連呼するサビ歌も印象的。明るい曲調のように、今後のライブに華やかさを与える楽曲になりそうだ。

その後に続いた、1stシングル曲のC/Wとして収録した『秒シミュレーション』。最後に歌った『ムテキモード』と、READY TO KISSのライブを彩り続けてきた楽曲を届け、訪れた人たちと気持ちを熱くした景色も作りあげ、10年目のREADY TO KISSへ、彼女たちはその歩みを繋げていった。

PHOTO: 下山春香
TEXT:長澤智典

INFORMATION

READY TO KISS『定期公演』

【日程】2022年11月9日(水)
【時間】開場 19:00/開演 19:30
【会場】池袋リヴォイス
【料金】入場無料(各D代別)
【出演者】READY TO KISS

《チケット予約》
https://t.livepocket.jp/e/vkjlf
※10/29(土) 23:00より販売開始
※規定枚数に達しましたら販売終了になります
※女性限定エリアあり

【注意事項】
※マスク着用が必須になります。
※アルコール提供なしとなります。
※飲酒状態のお客様は入場できません。
※声出し可

セットリスト
『突撃シャングリラ』
『トップシークレット〜切ない極秘事項〜』
『ブルーベリー・ヨーグルト・スムージー』
『成増になります』
『君恋』
『サイレンとジェラシー』
『嘘つき、キツツキ』
『呉れない』
『愛A.S.A.P』
『タイに行きタイ』
『エメラルド・クリームソーダ』
『自由な女神』
『STAR LIGHT〜星色のこの気持ち、空に映れ〜』
『ChuChu』
ENCORE
『愛A.S.A.P』
『秒シミュレーション』
『ムテキモード』

SNS
http://www.ready-to-kiss.jp/
https://twitter.com/READYTOKISSoffi

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