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【連載】芳田賢明「memorygram」第29回

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M1 MacBook Airを買った

みなさんこんにちは。
イメージングディレクター/フォトグラファーの芳田賢明(よしだ たかあき)です。
ラジオのレギュラー番組だと思っていろいろ書いてみる、連載「memorygram」第29回です。

_R002011
 
買いました〜。

スタジオや出張での撮影、また外での原稿書き用として、MacBook Air(11-inch, Early 2015)をずっと使ってきたのですが、まあそりゃ気になりますよね、M1の新しいやつが。

ゴリゴリにRAW現像などをするわけでもないので、Early 2015でもスペック的な不満は特になかったのですが、一番の決め手はモニタでした。
元々軽さ最重視で買ったのもあり、モニタは解像度も低く視野角も狭い。
今後、外である程度色味も判断しないといけない場面が出てくる予定で、ちょうど良いタイミングかなと。

いろいろレビューを見ていると、一番安い吊るしのものでもそれなりに使えそうなのですが、せっかくなのでアップグレード。
「8コアCPUと8コアGPUを搭載したApple M1チップ」の方で、メモリは16GBにしました。

開封していつものように「移行アシスタント」を使ってEarly 2015からデータを転送したのですが、これが良くなかった。
Photoshopが起動せず、CreativeCloudも起動するけどクリックができない、という状態に。移行アシスタントを使うとなるみたいです。
管理者のユーザーアカウントを作成すれば回避できるようなことが案内されていますが、ダメでした。
なので買って早々クリーンインストール…。手作業で必要最低限のソフトを入れて、無事正常起動しました。こういうとき、ソフトがクラウドでよかったと思いますね。
まあメインマシンではないし、内蔵ディスクにデータは保存しないので、心機一転も良いと思います。

Airなので端子はUSB-Cが2つのみ。いろいろ困るので「Anker PowerExpand Direct 7-in-2」を購入。
USB-AもHDMIもSDカードリーダーもある優れもの。これさえ持っておけば大体の仕事は困らない。
このハブを使って手持ちのNikon D5とFUJIFILM X-H1をそれぞれ繋ぎ、Capture One 21でテザーを試してみましたが、どちらも問題なし。
先日テザーの撮影があったばかりで、そこで使いたかったのですが間に合いませんでした。

_R002012
 
そして気になる現像の速度。メインで使っているMac mini(2018)と比較してみました。
ちょっと厳しめな環境を、ということで、手持ちのRAWデータの中から6100万画素のSONY α7R IVのRAWデータ100枚を用意。
PhotoshopのCameraRAWで、TIFFに書き出す現像時間を測ってみました。PhotoshopはM1対応の最新版です。
Mac miniのスペックは、3.2 GHz 6コアIntel Core i7で、メモリは32GBにしてあるものです。
その結果…Mac miniが4分01秒、MacBook Airが4分21秒。Airが勝ったらどうしようかと思いましたが、メインマシンがギリギリ勝ちました。
しかしすごいですね。ほぼほぼメインマシンと同じような使い方が出先でできそうです。
というかものすごいコスパですよ。

ちなみに、Photoshopの起動が爆速なので、こちらも測ってみました。
アイコンをクリックしてからパレットが出てくるまで、Mac miniは6秒かかりますが、M1 MacBook Airは2秒。ウケる。
最新のPhotoshopが2秒で起動する日が来るなんて思いもしませんでしたね。

肝心のモニタですが、やはり良いですね、Retina。
True Toneのおかげで、ある程度周囲の色温度に白色点を合わせてくれ、それなりに色がわかります。
まだ少し青い感じがするので、Night Shiftを使って微調整しました。
そもそも色を判断する際はColorEdgeを使うので、この程度で良いかなと。ソフトウェアキャリブレーションはトーンが壊れるのであまり好きではありません。

ちなみに、ColorNavigatorがまだM1対応できていないため、ColorEdgeでのハードウェアキャリブレーションは不可能です。
「2021年3月末までに対応版を公開予定」と出ていますが、まだリリースされていないようです。

というわけで、AdobeCCを使っている方、M1移行時に「移行アシスタント」を使う場合はお気をつけください。

_R002004
こういう写真撮るとき、GRが本当いい仕事するんですよね。


【プロフィール】
芳田 賢明
(よしだ たかあき)
イメージングディレクター/フォトグラファー。
「クオリティの高い撮影・RAW現像で、良い写真を楽につくる」をテーマに写真制作ディレクションを行っている。撮影ではポートレートや舞台裏のオフショット撮影を得意とする。
Webサイト…https://atmai.net/
Instagram…https://www.instagram.com/takaaki_yoshida_/


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