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【連載】大石孝次の「音楽な日常」第109回

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『冬の旅、北でまっているもの』

先日、北海道は札幌に参りました。

このようなご時世ですので、準備は万端に整えて(PCRなど)、持ち込むことのないよう、注意を喚起し参らせていただきました。

来北するのは5年振りくらいになります。
以前は年に1~2度くらい伺っていた時もあったのですが。
そんな事情もあったので、今回は昔なじみの方やお店さんに伺って旧交を深め、情報交換をするのが大きなテーマになります。

また、冬の時期に参るのですから、本領が発揮された北の食材を余すところなく体験したい。
同行の方とはむか~しから一緒に北海道体験をしてきたので、スケジュールも完璧にして無駄なく楽しく過ごす予定を計画。

現在のコロナ禍での事情は正確に把握はしておりませんが、皆さん大変ご苦労をされているのは事実。
少しでも元気を届けられたら良いですね。

行程中の天気予報は行き帰りは問題なし。
滞在中に大雪の恐れ。

今回の旅で、関東では体験できない雪をやはり体験したかった気持ち大。
雪の被害が多く出た今年にそのような発言は不謹慎ですね。ごめんなさい。
でも、本音のところで雪体験はしたいのも真実。
雪とのかかわりが多い道民のみなさまの懐を借りて、今回は体験したいと思います。

寒さは尋常ではなさそうだったので、完璧なスタイルで臨みます。
基本は暖かい格好で。メインのダウンを脱げばサクッと温度調節ができるスタイルです。
現地は室内はかなり温かいですから、バランスをとっていないと汗をかいちゃいますので。

そして一番気になるのは足元です。
スノトレを持っていないので同行の方は現地の専門店にてシューズを購入しました。
わたくしはと言えば、空港の金属検査で脱ぐ羽目(ブーツに金具が仕込まれているので金属検査に反応します)になるのを忘れ、温かさと耐久性で安全靴をチョイス。
スリッピーな状況にも運動靴よりはましなはずとも思い。

しかし、実際現地でアイスバーン化した歩道を歩くと、なれない外地の人間はまじめに危険を覚えるほどツルリン。
すぐさまシューズショップで裏側に滑り止めの金具を打ってもらいました。
この行為が全ての活動の支えになったのです。

足元を気にせず「ガンガン行こうぜ!」が使用可能になりました。
この安心安定感は本当に大切で、アクティビティの低下や活動範囲の制限なく動ける大切なファクターであります。
ちょっとしたとき、商店街から信号を渡るときみたいな、何気ない水たまりなどの場所にツルリンポイントが多く存在しています。

もちろん常に安全に気を付けて歩いておりましたが、普通歩行をキープできることはありがたいのです。
転んで旅の楽しさを半減させたりはしたくありませんからね。

その日の夜のニュースや天気予報で、翌日の大雪の注意喚起をしておりました。
ゆっくりとお風呂に浸かって体を温め、東京ライフよりは遥かに早く就寝します。

翌日の朝は一面の雪景色の上に、さらに大雪が降り注いでおりました。
この日は昼に同行の方と待ち合わせをしており、午前中はホテルの部屋で作業その他をしていました。

昼前にロビーフロアーにあるカフェにいき、大きな窓が見渡せる席でコーヒーを飲むことに。
外は真っ白。雪は猛然と降り続くかのようで、色のない世界にシンシンという静かな音だけが降り積もります。
こんな景色が見たかった。

20年ちかく前に小樽の運河でホワイトアウトするほどの雪を体験したことがあり、その時と同じような雪が激しく振り続けていました。
この後、平日のオフィス街や人通りの少ない商店街、シャッターのしまった観光街などを歩き用事を済ませ、15時開店の大衆酒場に逃げ込むように参りました。
現地の方でも、今日の雪はすごいと言っておられましたので、相当だったのだと気づきます。

熱燗で体を温めた後は丸山公園に移動し、雪深い白い道を歩き、雪体験をいたしました。
この時こそ、非日常を体現できる瞬間はありません。
自分自身も雪だるまのようになりながらも、ひたすらに轍を歩いていきました。

物音のしない中、雪を踏みしめる自分の足音、そして降ってくる雪の小さな吐息だけが聞こえています。
やはりこの体験をしたかったのだと改めて思いました。

この日の雪は夜まで続くとのこと。
また違う景色が見られます。

今回迎えてくれた北の方たちは、みな明るく温かかったです。
寒さに耐えているのではなく、寒いからこそ元気が出せる、そんな気持ちが伝わってきました。

一日も早く、北も南も、西も東も、以前のように心配なく訪れる事が出来ますように。
そんな想いをより深くした北紀行でした。
今回の素晴らしい景色の動画を抜粋して、アップしている記事などもあります。
YouTubeチャンネル⇒spicy ch.で検索を。

そんな静粛な気持ちになった時に、頭の中に流れていた曲をご紹介します。
佐野元春で「雪 ―あぁ世界は美しい」。

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