自分にできることは何なのか
みなさんこんにちは。
イメージングディレクター/フォトグラファーの芳田賢明(よしだ たかあき)です。
ラジオのレギュラー番組だと思っていろいろ書いてみる、連載「memorygram」第18回です。
この1ヶ月で、世界は大きく変わってしまいました。
震災のときとも違う、目に見えない脅威と戦うことへのストレスを多くの人が感じています。
このところ、風や雨の強い日があり、気持ちも塞ぎがちになります。
美術館も博物館も図書館も、ライブハウスも劇場もホールも閉鎖になり、文化は大丈夫か、エンタテインメントは大丈夫か。なんとも言い知れぬ危機感を感じます。
そんな、次々と起こる事実を受け止めることしかできない状況から、徐々に「考える」ということができるようになってきました。
「今自分は歴史の只中にいるのか……本当に歴史になるときが来るのだろうか」
「こういうときこそ表現すべきではないのか……こういうときこそ芸術が救いになるのではないのか」
SNSで話題になった、ポカリスエットのCM「ポカリNEO合唱」。
https://youtu.be/DLgwtT14ZoY
まさに、こういうときだからこその表現。
未来ある若いひとたちの表情と歌声に、感動しました。救われた気がしました。大人が暗い顔をしている場合じゃない。
しかしこのCMも、当然ながら「大人」たちが制作したものであるという事実。
「こういうときこそ表現すべきではないのか……こういうときこそ芸術が救いになるのではないのか」
その問いに正面から向き合える精神状態には、正直まだなれないというのが私の現状です。
この状況で、連載として何を発信すべきなのか、いろいろ思うことはありますが、まだはっきりとした答えが出せません。
「家にいろ」と言われても、仕事柄どうしたって外へ行かざるを得ない人がいるし、そういう人がいるおかげで世の中が成り立っている。
「今できることをしよう」と言われても、蓄えがある人とその日生きることで精一杯の人とでは、状況が全く違う。
いろんな人がいろんな環境で困っていることを思えば思うほど、何を発信すればいいのか、わからなくなります。
次回の連載までに、自分にできることは何なのか、少しでも見えていたらいいなと思います。
【プロフィール】
芳田 賢明(よしだ たかあき)
イメージングディレクター/フォトグラファー。
「クオリティの高い撮影・RAW現像で、良い写真を楽につくる」をテーマに写真制作ディレクションを行っている。撮影ではポートレートや舞台裏のオフショット撮影を得意とする。
Webサイト…https://atmai.net/
Instagram…https://www.instagram.com/takaaki_yoshida_/
芳田賢明 著、プロカメラマンに向けた[仕事に即役立つ本]
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