Professional

【連載】芳田賢明「memorygram」第15回

title_yo

雨撮影は大変だけど好き

みなさんこんにちは。
イメージングディレクター/フォトグラファーの芳田賢明(よしだ たかあき)です。
ラジオのレギュラー番組だと思っていろいろ書いてみる、連載「memorygram」第15回です。

ライカを使うようになって、雨や夜の撮影が好きになりました。
それは、ライカは光の機微や表情を肉眼で見ている以上に捉えてくれるから。
もちろん昼間や自然光での描写も素晴らしいのですが、雨や夜の撮影で得られる儚さのようなものは、私が追求している「memorygram」と合致するのです。
それに合わせるかのように、雨や夜の撮影の機会に定期的に巡り会います。
何か事情がある以外、「雨だから中止」にはしません。その日が雨だったという事実を含めての写真だし、雨だから撮れる写真があるはずです。

年末、みやのねりさん(https://twitter.com/1wan2nyan3)の新作を撮影してきました。
L5010275
 
昼と夜にロケで撮影したのですが、夜は完全に雨となりました。

昼の撮影を終えて、ショッピングモールで休憩しつつ、夜の撮影をどうするか考えます。
カメラは防滴のM10、レンズはなるべく気を遣って撮影するとして、ただしフラッシュが濡れるのはヤバい。
フラッシュを何かで覆うか、あるいは街灯などを活用してノーフラッシュで撮るか悩んでいたのですが、手に持っている傘袋を見て閃きました。

傘袋の先端をちぎれば
_R000766
フラッシュにかぶせられるのではないか。

やってみたらあまりのジャストフィットに笑いました。
_R000767
(真似される方は自己責任でお願いします)

使ってみると、ちゃんと雨よけになると同時に、適度なディフューザーにもなって良い感じ!
L5010614
 
風もあったのでレンズ面にも雨粒がたくさん付着したのですが、これがまた絶妙なソフトフィルターになる。
L5010706
 
レンズ面の水滴を拭いても伸びてムラになるし、プロテクターをつけているのでそのまま撮影続行。
L5010696
 
しかしファインダー部分にも雨粒が付いているので、逆光だともうほとんどピントが見えない!
L5010736
適宜ハレ切りしつつ、もう感覚でフォーカシング。たまにピントを外すのもそれはそれでアリ。

そんな諸条件が合わさって、なかなかの儚さが得られました。
うん、Q2買わなくて大丈夫だった(笑)。

雨の湿度感。
L5010689
 
雨粒の表情。
L5010661
 
これがライカ。

L5010770
ねりさんもとても良い表情をしてくれました。

撮影後は、カメラとレンズの雨粒をしっかり拭いて、除湿機をかけた部屋でなじませてから防湿庫へ。メンテナンス、大事です。


【プロフィール】
芳田 賢明
(よしだ たかあき)
イメージングディレクター/フォトグラファー。
「クオリティの高い撮影・RAW現像で、良い写真を楽につくる」をテーマに写真制作ディレクションを行っている。撮影ではポートレートや舞台裏のオフショット撮影を得意とする。
Webサイト…https://atmai.net/
Instagram…https://www.instagram.com/takaaki_yoshida_/


dgpc_cover
芳田賢明 著、プロカメラマンに向けた[仕事に即役立つ本]
「誰も教えてくれなかった デジタル時代の写真づくり」
好評発売中

(honto)
https://honto.jp/netstore/pd-book_29714615.html
(ヨドバシ・ドット・コム)
https://www.yodobashi.com/product/100000009003153309/
(Amazon)
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4870852349/


関連記事

  1. titleimg2 【連載】大石孝次の「音楽な日常」第72回
  2. titleimg2 【連載】大石孝次の「音楽な日常」第35回
  3. riko_title 【連載】米満梨湖「あしたのいろ、わたしのいろ。」第8回
  4. IMG_8583 【インタビュー】SHUN×星野愛菜の新ユニット「旬野菜(フレッシ…
  5. riko_title 【連載】米満梨湖「あしたのいろ、わたしのいろ。」第12回
  6. titleimg2 【連載】大石孝次の「音楽な日常」第110回
  7. 34_D447691 【ライブレポ】“はんなりの真骨頂”を魅せつけた!ミライスカート、…
  8. title_yo 【連載】芳田賢明「memorygram」第43回

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

ピックアップ記事

  1. LINE_ALBUM_BON.井上 使用可能写真_240318_6
  2. title_yo
  3. 1
  4. EN
  5. LINE_ALBUM_2.20_240311_2

特集記事

  1. 「新しく切り開いてくぞ!!」という想いの強い曲だからこそ、新生Siriusとして『Fly High』を届けたいなと思いました。Sirius インタビュー! Sirius集合2024
  2. 70.(XANVALA)から、Λ(ファン)たちへ向けたメッセージが到着!! 繧、繝ウ繧ソ繝偵y繝・繝シYuhma
  3. Siriusは、夜空で一番明るく輝く星と言われています。私たちも、その名前に羞じないバンドになりたくて、Siriusと命名しました。いつかSiriusが一番のガールズメタルバンドだと言われるくらい、みんなが燃えるバンドになれたらなと思っています。 Sirius集合
  4. 涙を隠した笑顔が、興奮という思いで胸を掻きむしった、 コンビニ推進アイドル(仮)、第一部ラスト公演。 IMG_5575
  5. ぶっトび!パンデミックから超鉄板曲のサブスク解禁!メンバー生誕公演の解禁も! ぶっトび!パンデミック

スポンサーリンク

Push!!

  1. 「新しく切り開いてくぞ!!」という想いの強い曲だからこそ、新生Siriusとして『Fly High』を届けたいなと思いました。Sirius インタビュー! Sirius集合2024
  2. 70.(XANVALA)から、Λ(ファン)たちへ向けたメッセージが到着!! 繧、繝ウ繧ソ繝偵y繝・繝シYuhma
  3. Siriusは、夜空で一番明るく輝く星と言われています。私たちも、その名前に羞じないバンドになりたくて、Siriusと命名しました。いつかSiriusが一番のガールズメタルバンドだと言われるくらい、みんなが燃えるバンドになれたらなと思っています。 Sirius集合
  4. 涙を隠した笑顔が、興奮という思いで胸を掻きむしった、 コンビニ推進アイドル(仮)、第一部ラスト公演。 IMG_5575
  5. ぶっトび!パンデミックから超鉄板曲のサブスク解禁!メンバー生誕公演の解禁も! ぶっトび!パンデミック

New Comer

XT040192 SAY-LA、東名阪ツアー、ファイナル公演レポート!!

 4月よりスタート、SAY-LAの東名阪ワンマンツアー「東名阪SPRING ONE MAN TOUR…

AC0I7218 新生Empressが描いた生まれ変わった明日の景色は、まさにキラキラと希望という輝きを放っていた。彼女たちがこれからどんな明日の地図を描きだすのか。その景色を一緒に見たくなる始まりが、そこには生まれていた。

新体制第一弾柵となったシングル『Rebuild』を手に,Empressが初となる全曲披露ワンマン公演…

S__44957714 XANVALAのライブには、”ざんばら”と乱れ舞う無数の髪が波打つ景色がとても似合う。XANVALA、3周年公演でついに声出し解禁!!

結成から丸3年。1月31日にXANVALAは、渋谷clubasiaを舞台に、ワンマン公演「XANVA…

PAGE TOP