Professional

【連載】大石孝次の「音楽な日常」第5回

titleimg

先日の、世間が浮かれまくったハロウィンの時、わたしが運営しておりますアイドルグループ「Stella☆Beats」のメンバーも、ハロウィン用の内容の公演をやりたいと言いました。

過去にもいろいろと風変わりな公演を行っており、2年前はメンバーがそれぞれ幽霊に扮して、お芝居と歌を詰め込んだオペレッタ的な内容を行いました。
今年はハロウィン前に海外遠征があったので、時間をかけて仕込むことができませんでしたので、2年前ほどにはできませんが軽めのお芝居と歌を盛り込んだプチオペレッタを行いました。

台本を作りながら(台本は私が担当です)背景としてどのような雰囲気作りをすればよいか考えます。
内容が軽い分、見た目にハロウィン劇としてみえなければ趣旨がぶれてしまいます。

ステージが始まるまでにお客様には「おどろおどろしい劇が展開されるんだよ」というインプットが出来ていないといけません。
先ずはホール内に入ると流れているBGMがポイントになります。

どんなものがいいかなぁ…う〜ん、と考えること3分で問題は解決です。
一般の人はあまり聴いたことがなくて、音楽的に若干の破たんや不条理さ、暗さと叫び、そんな要素が詰まったものじゃないとね…と言えばまずこれでしょう。

そうして決めたのが偉大なるアーティスト「TOM WAITS」のアルバム「Rain Dog」です。
1曲目の「シンガポール」のリフがやはり普通じゃない感を醸してますよね。
トムの作品の中でも、やはりこの時代のサウンドは異彩を放っており、初期のストレートさがそぎ落とされ、オリエンタルな雰囲気と神秘性が加わって新たなモードが熟成されていくのです。

いいですな。う〜ん、やっぱりトムウェイツだなぁ。
久しぶりに聴いたトムのヴォイスに心が躍ります。

最近はすっかり余裕のない日々のせいで、音楽をゆっくりと楽しむ時間がなくなっております。
音楽業界事情も変わりCDの販売数が激減したりと、あまり楽しくないお話が多くなりました。

そんな折、ちょうどiPodを新しいモノに変えて容量がけっこうたっぷり目になったので、取りあえず様々なジャンルの好きなアーティストのアルバムのデータを詰め込んでみました。
それをランダムで再生するのがパターンです。

本当にジャンルはバラバラなので、ランダムに再生されるその曲の選択にセンスが問われます。
機械相手ですが、良いセレクトをしてくれる時は「おっ、今日のDJ(iPodのことです)はセンスがいいねぇ」などと呟やき、その反対の場合は「へったくそなDJ(iPodのことです)だな!ケッ!」と曲はどんどん先送りされます。

正直、自分がDJだとして、この混沌としたジャンルから曲をチョイスするのはかなりの難易度です。
例えば内容はこんな感じです。
ロックはオールマンブラザース、ローリングストーンズ、グレイトフルデッド、レイナードスキナード、フーファイターズ、ガンズンローゼス、ダイナソーJr.、ヴェルベットリボルバー、ミューズ、バックチェリー、エイジア、ビリージョエル、シェリルクロウ、コリンヌベイリーレイ、ジョンメレンキャンプ、フェイクジャズのラウンジリザーズ。
ジャズはレッドガーランド、ポールチェンバース、オーネットコールマン、エリックドルフィー、ウェザーリポート。
邦楽は更にエッジが効いて、ハードコアパンクに東京ロッカーズ、東京ニュー・ウェイヴ’79、といったニューウェーブ系など。

こうして見るとそんなに頓珍漢でもない気もしますが…???如何なものでしょうかね?かなり荒っぽい選択です。
気持ちを鼓舞するには向いているメンツですが、癒しや安らぎは求めにくいかもしれませんね。
ランダムでガンガン系が続いた後に、不意にサックスのロングトーンなどを聴いた瞬間、無性にホッとしたりするのは面白いですが。

以前より崩している体調がなかなか治らず、数件のお医者様にハシゴもしましたが、そうとうに悪い病だったようでなかなか治ってくれません。
そんな日々の中、先日iPodに入れたアーティストたちがあまりに騒がしすぎて、疲れた耳ではあまり聴きたくなくなってしまいました。

仕方がありませんので、中身の入れ替えを早くも行いました。
ロックはあまり変動はありませんが、若干メンバーが加わりました。
ビートルズ、エルトンジョン、ハワードジョーンズ、ジェームスブラント、JDサウザー、ケイトテイラー、ポリス、フリートウッドマック、マーシャルタッカー、スクリーミンジャエホーキンス、ルーファスウェインライト、そしてトムウェイツ。
JAZZを一気に増やして、ブッカーリトル、ドナルドバード、ジョーヘンダーソン、ジョニーグリフィン、ケニーバレル、ケニードーハム、リーモーガン、ルードナルドソン、オリバーネルソンなどなど。
ハードバップのブルーノートとプレスティッジがほとんどです。

先日、カフェにてイベントを行った際に、何気にこのiPodからBGMを出していたのですが、なかなか雰囲気と合って良かったです。

やはり、冬の寒さが厳しくなると傍にいる音楽も冬に模様替えされないといけないのですね。
音楽が、冬らしさ、そんな気持ちを更に高める役割を果たしてくれるんですね。
冬を冬らしく過ごすための音楽が、今とても心地よくイヤホンから流れてきます。

レッドガーランドのアルバム「オールカインドオブウェザー」は、仲間内で集まって鍋を囲んでの食事会の時にぴったりで、一気にオシャレな鍋会に変わること請け合いです。やったことありますので立証済みです。

みなさんも、冬の音楽をチョイスしてみては如何でしょうか?

それではまたお会いしましょう。

関連記事

  1. riko_title 【連載】米満梨湖「あしたのいろ、わたしのいろ。」第2回
  2. titleimg2 【連載】大石孝次の「音楽な日常」第117回
  3. titleimg2 【連載】大石孝次の「音楽な日常」第103回
  4. titleimg2 【連載】大石孝次の「音楽な日常」第53回
  5. L1038160 【インタビュー】女優・針谷早織、熱く語った90分。
  6. title_yo 【連載】芳田賢明「memorygram」第57回
  7. titleimg2 【連載】大石孝次の「音楽な日常」第19回
  8. titleimg2 【連載】大石孝次の「音楽な日常」第43回

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

ピックアップ記事

  1. title_yo
  2. LINE_ALBUM_04.09_240418_9
  3. 4
  4. 集合2024001ー
  5. 【太田家】あいことば_ジャケットFix

特集記事

  1. チケットはSold Out。今、大勢の人たちが、Siriusというガールズメタルシーンに現れた新星に強い期待を注いでいる。 4
  2. みんなのハートを釣り上げろ!!!! りあくしょんバイト、赤羽ReNY alphaで1周年ワンマン公演の開催が決定。新メンバーの募集も開始。 01_shyugo
  3. 「新しく切り開いてくぞ!!」という想いの強い曲だからこそ、新生Siriusとして『Fly High』を届けたいなと思いました。Sirius インタビュー! Sirius集合2024
  4. 70.(XANVALA)から、Λ(ファン)たちへ向けたメッセージが到着!! 繧、繝ウ繧ソ繝偵y繝・繝シYuhma
  5. Siriusは、夜空で一番明るく輝く星と言われています。私たちも、その名前に羞じないバンドになりたくて、Siriusと命名しました。いつかSiriusが一番のガールズメタルバンドだと言われるくらい、みんなが燃えるバンドになれたらなと思っています。 Sirius集合

スポンサーリンク

Push!!

  1. チケットはSold Out。今、大勢の人たちが、Siriusというガールズメタルシーンに現れた新星に強い期待を注いでいる。 4
  2. みんなのハートを釣り上げろ!!!! りあくしょんバイト、赤羽ReNY alphaで1周年ワンマン公演の開催が決定。新メンバーの募集も開始。 01_shyugo
  3. 「新しく切り開いてくぞ!!」という想いの強い曲だからこそ、新生Siriusとして『Fly High』を届けたいなと思いました。Sirius インタビュー! Sirius集合2024
  4. 70.(XANVALA)から、Λ(ファン)たちへ向けたメッセージが到着!! 繧、繝ウ繧ソ繝偵y繝・繝シYuhma
  5. Siriusは、夜空で一番明るく輝く星と言われています。私たちも、その名前に羞じないバンドになりたくて、Siriusと命名しました。いつかSiriusが一番のガールズメタルバンドだと言われるくらい、みんなが燃えるバンドになれたらなと思っています。 Sirius集合

New Comer

LINE_ALBUM_BON.井上 使用可能写真_240318_3 わたしが伝えたいのは、「ありのままの自分でいいんじゃねぇか?」ということ。BON.井上 インタビュー!

TikTokフォロワー数が35万人超え!総再生数1億5千万回超え!今、大バズり中のBON.井上。みず…

XT040192 SAY-LA、東名阪ツアー、ファイナル公演レポート!!

 4月よりスタート、SAY-LAの東名阪ワンマンツアー「東名阪SPRING ONE MAN TOUR…

AC0I7218 新生Empressが描いた生まれ変わった明日の景色は、まさにキラキラと希望という輝きを放っていた。彼女たちがこれからどんな明日の地図を描きだすのか。その景色を一緒に見たくなる始まりが、そこには生まれていた。

新体制第一弾柵となったシングル『Rebuild』を手に,Empressが初となる全曲披露ワンマン公演…

PAGE TOP